こんにちは、個別教師Campライターの西村です。今回のテーマも「春期講習」です。
ただ前回と違い、ちょっと学習時間を中心に受験についてのお話です。
高校受験を終えた皆さんへ
都立高の一般入試も終わりました。
受験生のみなさん、本当にお疲れさまでした。
受験勉強から解放されて、ほっと一息といったところでしょうか。
合格発表までは落ち着かないかも知れませんが、
まずはリフレッシュしてくださいね。
が、
しかし、学習はこれで終わりでは無いことはご承知の通りです。
はい、“アメとムチ”的な流れで恐縮ですが、
受験まではゴールと感じる学習も、終わってしまえば通過点。
そうです、高校での学習が待っています。
学年末テストもですが、学習は継続が必須です。
特に大学受験を考えている人は、ブランクを置かないようにしてください。
何故か。
スポーツと同じだからです。
筋力・体力が落ちるのと、学力が落ちるのは全く同じです。
とにかくブランクを置かないこと。継続した学習が必要です。
受験に必要な学習時間のお話
では、大学受験を基準に考えてみましょうか。
中3生の皆さん、今はまだ見たくないかも知れませんが、
“刮目せよ”です、はい。
国公立大学を目指すならば、年間で3,000~3,500時間以上が必要だと言われます。
毎日8~9時間以上ということになります。
この時間には、学校での授業も含まれますから、まあそんな感じかなとも思えます。
では私大(私立大学)ならばどうでしょうか。
一般的に、あくまで一般的にという前提ですが、
早慶レベルで3,500時間以上
GMARCHレベルで2,700時間以上
とも言われます。
ここで注意しなければいけないのは、当然ながら高校生になった時点での学力です。
これに大きく左右されますね。
上記の大学に合格実績のある高校に進学した場合であることや、
学年順位も一定以上の場合の目安です。
学習の絶対量と質の両立が必要
前章では学習時間の目安をご紹介しましたが、もう一つ大事なことがあります。
それは“学習の質”です。
学習の絶対量が必要だということは、これはこれまで何度もお話してきました。
では、
3,500時間以上学習を継続すれば誰でも合格できるのかというと、
そうではないことは皆さんもお分かりになられると思います。
ただ単に、漠然と勉強しても成果が出ないことは、誰もが承知のこと。
計画的に、効率的に、意識的に進めないと、劇的な学力向上は難しいですね。
主体的に、系統的に、包括的に進めることが理想的です。
一過性の勤勉性だけでは、危険性が高く、
即時性ではなく、持続性を保ち、客観性のある実効性が必要です。
失礼しました。
要は、主体的で効率よい、計画的な学習を積み重ねることが有効だということなのです。
中学生ではどう進める?
さて、高校でも学習の絶対量を確保して継続していく必要があると述べてきました。
では中学ではどのように取り組むか。
これは改めて述べるまでもないでしょう。
何故か。
入試のためだけでなく、高校での学習の基礎は中学での学習内容だからです。
では、
同じように高校受験までの学習時間も挙げておきましょうか。
中3→一日4~5時間、休日は8時間以上は必要と言われます。
中1・2年では、中3での学習が効率的に進められるように基礎的な学習内容を定着しておかなければ
いけないのです。
実際はどうでしょう。
学校以外での学習時間の平均は、
中1・2→一日1.5時間程度
中3→一日2.5時間程度と言われます。
学校がある学期中は、この学習時間でも基準時間はクリアできそうです。
では、学校が休みになる春休み、夏休み、冬休みでこの時間をきっちりとやり切れるか。
部活動やその他の予定を考えるとどうしても学習時間不足に陥りやすいと思います。
休み期間も学校からの課題があります。学校の先生方も忙しい業務の中で一生懸命に作られた教材ですので実にありがたいものです。
しかし全体的に少ないという印象は否定できません。
必要最小限といった方がいいかもしれません。それを実行していく分には有効ですが、日々の生活では、つい「これさえやっておけば大丈夫」という錯覚が生じやすいです。
あくまで必要最小限なのです。
復習範囲としてはまんべんなく網羅してはいますが、それで全生徒の復習が完成できるタイプの教材ではないのです。
そうすると自主的に苦手分野を復習していくしかなくなります。
これは意外に(意外でもないですかね)難しいものです。
受験に備える春にする!
学習方法を確立してくには、試行錯誤が必要です。
残念ながら、実に残念ながら“万能薬”はないですものね。
一人一人に学習方法も“処方”すべきなのです。
だから学習塾の講習があるのです。
前回も書いたように、年度をまたぐこの時期に、
夏に比べて期間も短いからついつい見過ごされがちですが、このタイミングでの学習を徹底させることが次の学年でのスタートに影響します。
新学年でのスタートが良ければ、生徒さんたちの心理にも「あれ、今までと違って分かる!」という
経験が生まれます。
その経験こそがある意味“万能薬”かも知れません。
自信がつくまでは多少時間がかかるかも知れません、でも自信がつくとそこからは驚くようなスピードで成績アップする生徒さんも多いです。
この春は、そんな春にしてあげてください。
疑問や質問などありましたら、どんなことでも結構ですのでお尋ね下さい。
西村 仁志
【略歴】
公立大学文学部卒業。学生時代は家庭教師。卒業後は公立学校教員として勤務。
その後、塾講師として20年以上経験あり。現在は個別ena河辺校長。
都立立川国際中、私立明大中野八王子中などに合格実績を出し、高校・大学受験においても都立八王子東・国分寺高校や明治大学、法政大学などGMARCH合格者を輩出。
これまでの経験を踏まえ役に立つ情報を楽しく発信していきます。