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漢字の話 ~その②漢字の功罪~

2023.10.06

おすすめ学習法

こんにちは、個別教師Campライターの西村です。

勝手に始めたこのシリーズ、第2回「漢字の功罪」について書いてみます。

まあ、罪はないのですけどね…。

 

第1回はこちらから→ 漢字の話 ~その①プロフィール~ (2023.10.02)

 

私たちが普段使っている“漢字”

便利な文字だと思います。しかし一方で意地悪なところも持ち合わせています。

今回はそんなところをフィーチャーしていきます。

 

◇漢字の読み

 ご存知のように漢字の読みには音読みと訓読みがありますね。この複数の読みがあるということが

「漢字」学習を敬遠したくなる理由のひとつと言ってもいいかも知れませんが、まあお付き合い下さい。

 

▷音読み

 

前回も書いたように、漢字は今から3500年ほど前、紀元前15世紀頃に中国で作られた文字といわれています。

その漢字が日本に伝えられた時に“読み”も当然一緒に“輸入”されています。

この読み方が「音読み」の正体でしたね。

つまり中国での読みがもとになったもの「音読み」です。

 

▷訓読み

 

 一方こちら「訓読み」はと言うと、もともと日本語としてあった言葉(単語)に由来します。

例を挙げると、

【 山 】と言う文字が〔shān : シァン〕読まれていたものが〔サン〕として日本にやってきました。

そしてその意味は日本語では「やま」だったのでその読みを当てたものと言うことです。

ですから、国語でも習うように音訓の見分け方として下記の説明があるのですね。

 

 

・それだけで意味の分かる読み方    →訓読み

・それだけでは意味の分からない読み方 →音読み

 

 ただ一筋縄にいかないのが漢字の読みです。必ずしも上記の分け方だけに当てはまらない。

これです、意地悪な点は。

でも考えてみて下さい、外来語をそのまま使用せずに日本仕様に変えていく日本人のこの工夫

あたかも外来のパンに、和のあんこを組み合わせて“あんぱん”を作った日本人の原型ではないですか!!

まさしく“和魂漢才(わこんかんさい)”

 

和魂漢才

(わこんかんさい):日本固有の精神と中国の知識のこと。

また、その両者を兼ね備えていること。

 

漢字の功罪

 さて、ここから「漢字の功罪」を書いてみましょう。

日本に漢字が伝わったのは3~4世紀頃と言われています。それまで日本人は文字を持っていませんでした

そこに漢字が伝わり、文字として現代まで1700年近くの間使っているのです。

漢字の音を使って日本語を書き表した「万葉仮名」があり、そこから「ひらがな(平仮名)」と「カタカナ(片仮名)」ができました。

ここから文字表現の幅が広がったのは言うまでもありません。当て字としての漢字は画数の多さを考えると筆記に便利とは言い難いですからね。

そこで満を持して生まれた「ひらがな」と「カタカナ」は、一字一音の表音文字なので、会話や言葉を音のとおりに書き記すことができます。

この点では確実に「漢字の功績」と言えるでしょう。

 

しかし、熟語になると一転して逆風がふくことになります。これは「漢字の罪」というと大げさですが、皆さんご承知の「同音異義語」の存在です。

この区別、用字で苦労することもままあることでしょう。

 

◇例えば、【イガイ】という熟語。

「以外」以外にも、「遺骸」「猪飼」「貽貝」「為害」など意外にたくさんあるものです。

 

◇それから【ケントウ】もありますね。

使うときは「見当」をつけて使わないと間違うかも知れませんから、よく「検討」してほしいと思います。

場合によっては感情がこじれて「拳闘」する羽目に陥ることもあるかも知れません、「健闘」を祈ります。

 

 こんな感じ漢字があるから熟語もできるわけですが、既に千年以上の使用歴があります。

その間にもう無数の熟語ができています。

これらを無くす訳にもいきませんし、更に英語や他の外国語で表すのは余計に混乱します。

では、かな書きをするか。もうそれはもってのほかですね。とんでもないことになります。

 

かながきだと、

◇「キカイがあったらよかったのにな」なんて文は「機会」でも「機械」でも通用します。

◇「こんでんえいねんしざいのほう(墾田永年私財法)」ご存知、歴史用語も

「混んでん、えーねん、資材の方」何やら関西地方の建築現場での会話にも聞こえますし、見えもします。

 

仕方ないというと「漢字」に怒られそうですが、熟語は漢字あっての表現ですし、

漢字を使うことで意味も通じやすくなる。

同音異義語は既に私たちの生活の中で言葉として今なお生き生きしています。

面倒くさいと思うでしょうが、国語としてしっかりと覚えていってほしいと思います。

 

まだ続きます(笑)

今回も「漢字」について書いてみました。

「漢字」のいろんな“顔”を知ることでもっと仲良くなってほしいと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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【この記事を書いた人】
西村 仁志
【略歴】
公立大学文学部卒業。学生時代は家庭教師。卒業後は公立学校教員として勤務。
その後、塾講師として20年以上経験あり。現在は個別ena河辺校長。
都立立川国際中、私立明大中野八王子中などに合格実績を出し、高校・大学受験においても都立八王子東・国分寺高校や明治大学、法政大学などGMARCH合格者を輩出。
これまでの経験を踏まえ役に立つ情報を楽しく発信していきます。

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