こんにちは。個別教師Camp事務局です。
主に小中学生のお子様がいる家庭では、「子どもが一人で勉強しているとき、答えを確認していないだろうか?」と心配になったことがあるのではないでしょうか。
私自身は、子どものころ「塾の宿題が間に合わない!」と焦っているとき、解答をチラ見して何とかしようとしていたことがありました。お恥ずかしい限りです。
最近ではChatGPTのようなAI(人工知能)による読書感想文やレポートなども問題視されていますね。
今回は、自宅学習や塾の宿題にご自宅で取り組むとき、解答冊子をどのように扱うべきかについて書いていきます。
自宅学習での解答冊子の扱いについて ①大前提として、疑いすぎない
たいていの子は、「答えを見て丸写しするのは良くない」と無意識のうちに思っています。
後ろめたい気持ちがあるからこそ、本当に答えを見ている人はコソコソばれないようにしようとするわけです。
そのため、親や先生から「○○くん、答え見て解いたでしょ!」と決めつけられるのは、それが『本当のことか無実なのかに関わらず』、心が傷ついてしまいます。
実際にしていたとしても、その現場を直接目で見てその場で指摘するのでなければ、決めつけはNGだと私は思っています。
現行犯逮捕は言われてもやむなし、そもそも見てはいけません。
子どもがどんなに工夫して答えを見ていることを隠そうとしても、その子と一定期間関わっている大人なら、見れば分かります。
ですが、そのことを過信して初めから決めてかかることは、行動を改善させるどころか精神的なダメージにつながってしまうことがあります。
自宅学習での解答冊子の扱いについて ②ルールをしっかり決める
ではどうするか、というと仕組み化して事前に防ぐか、ルールをきちんと決めることです。
一番単純なこととしては、教材を渡すタイミングで解答の冊子を抜いた状態にしておくことです。
これなら、子どもが解答冊子を探して本棚などを探さない限り、そもそも丸付けはできません。一番確実な方法です。
ただ、それでは「できない」ようになっているだけで、本人が「しない」と心から思っているかどうかとは別です。
また、丸付けが自分でできないと、親御さんが解答冊子をいちいち渡す手間が発生します。共働きにしろ専業主婦・主夫にしろ、お忙しいご家庭であれば手間は減らしたいでしょう。
そのためには、きちんと子どもが心から理解し、冊子を渡しても問題ないようにしなければなりません。
そのために、ルールをきちんと決めましょう。「言った・言われてない」の口論を避けることにもつながります。
ルールの決め方は様々ですが、「丸付けをするときは一声かけてから冊子を取りに行く」「丸付けは塾の先生にしてもらうから自宅でしない」「丸付けし終わったら見せる」などでしょうか。
塾にお通いの方は校舎・先生とも相談して決めてみても良いと思います。
また、「李下に冠を正さず」と言いますが、「疑わしい行動をしないように」ということも入れて良いでしょう。
自宅学習での解答冊子の扱いについて ③見ることのメリット・デメリットを考える
解答冊子の扱いについては、デメリットだけではありません。
例えば、どうしても難しい問題であれば、解答解説を読んで解き方を理解し、それを見ずにもう一度自力で解いた、などであれば身になります。
また、設問によっては早めに切り上げてしまうべきものと、じっくり考えてみたほうが良いものとがあります。解答解説のボリュームが厚く、ちょっとしたコラムやTipsなどが書いてあることもあります。
一概に、解答冊子はとにかく見ないほうがよい、とも言えないのです。
もちろん、見ることのデメリットとしては、まずその「答え」に囚われてしまうこと、考えなくなってしまうことがあります。
「分かったつもり」になってしまうのはいけません。
複数の答え・解法があるような問題であれば、自分の答えが良いのかどうか検討すべきです。
また、記述問題であれば部分点などもあるので、解答例ではなく自分の答えのどこが良くてどこがダメなのか、要素一つひとつを考える必要があります。
塾の先生や保護者様の視点から言えば、その子の本当の実力が分からなくなってしまいます。
高校生くらいになれば、自らの自制心と判断でメリット・デメリットを区別できると思います。
しかし、小中学生にそれを求めるのは難しいこともあります。
また、解答をこっそり見たくなる人の中には、「自分にはプライドがある。間違えたくない」という気持ちや、「間違えたら怒られる」「恥ずかしい」といった感情があることがあります。
解答を見て楽したい、という発想ではなく、もっと別な価値観・思いこみに原因があることも多々あります。
だからこそ、きちんと理由を説明して子どもに考えてもらうことで、納得感を持ってルールを守ってもらうようにしましょう。
また、「間違えること自体が悪いわけではない」ということも説明しておくと良いでしょう。
もちろん、そういっておきながら間違えていることを頭ごなしに怒ってしまっては元も子もなくなります。
子どもたちがダブルバインドを感じる状態にならないようにしましょう。