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【中学歴史】御成敗式目と武家諸法度の違いは?

2024.05.31

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こんにちは、個別教師Campライターの小室です。突然ですが、皆さんは「御成敗式目」と「武家諸法度」がどっちがどっちか分からなくなってしまった経験はありませんか?

どちらもテストや入試に出てくる重要な制度です。今回はこの二つを漢字の意味から見分けていきたいと思います。

 

御成敗式目とは?

まず「御成敗式目」についてです。御成敗式目は1232年北条泰時が定めた幕府の基本法です。頼朝以来の先例や武家社会の道理を基準とし、御家人の権利・義務や所領相続の規定が多い日本最初の武家法です。

 

また、「先例」とは、以前からの管領のことを言いますが、御成敗式目では「右大将家之例」として、頼朝の将軍在任中の判例を指し、頼朝以来の先例が基準とされました。「道理」とは、武士団の形成に伴って、武家社会で育ってきた慣習や道徳のことで、「武家のならい」「民間の法」として御成敗式目の基準とされました。

 

御成敗式目の「成敗」には、「処罰すること」や「裁決すること」、「政治を行うこと」などの意味があり、「式目」は「中世日本で用いられた箇条書き形式の制定法」です。

 

式目の「」は格式の式という意味もありますが、朝廷で編纂された最後の包括的な式にあたる延喜式を補完するために制定された公家法の形式の1つである式条に由来するとされ、「」は目録・条目の意味があります。鎌倉幕府は御成敗式目制定後、その追加法として多くの条項を必要に応じて「式目追加」という形で定めました。

 

武家諸法度とは?

次に「武家諸法度」についてです。武家諸法度は、江戸幕府の大名に対する根本法典で、1615年徳川秀忠が最初に制定しました。武家諸法度は将軍の代替わりごとに発せられ、徳川秀忠が制定した武家諸法度は「元和令」と呼ばれ、この後徳川家光が参勤交代を定めた武家諸法度は「寛永令」と呼ばれています。

 

武家諸法度には、関ケ原の戦いの後各地で反乱が再び起こされないように、城郭修築禁止や勝手な武家同士の婚礼の禁止などの政治規制・治安規制・儀礼規定を含んでおり、違反者は厳罰に処せられました。武家諸法度の「法度」とは、「法令」、「禁止のおきて」などの意味があり、武家(大名)に向けたいくつかの禁止要項と考えると覚えやすいと思います。

 

まとめ

この「御成敗式目」と「武家諸法度」は「式目」と「法度」をポイントとして考えると、鎌倉時代につくられたものなのか、江戸時代につくられたものなのか判別がしやすくなります。

また、これらはそれを制定した人物がだれなのかということもポイントであり、「武家諸法度」は最初に制定した人物と参勤交代を盛り込んだ人物とが異なるので、どちらも必ず覚えておくようにしましょう。

 

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【この記事を書いた人】
小室
【略歴】
学生時代から個別指導塾で講師として研鑽を積み、現在はena個別牛浜の校長を務める。
大学在学時に中学・高校の社会科の教員免許を取得。
中学受験では都立南多摩中・立川国際中・私立明治大学中野八王子中などの指導実績あり。
高校受験では都立高全般の指導を行う。
これまでの経験を踏まえ、社会科分野を中心に受験に役に立つ情報を発信していきます。

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