こんにちは、個別教師Campライターの内海です。
ついに夏休み到来。連日暑い日が続きますので、熱中症などに気をつけて水分補給はしっかり行ってくださいね。
本日はこの猛暑の原因ともなっている「フェーン現象」について、お話していきます。
フェーン現象とは?
気流が山越えをして降下する際に、暖かくて乾燥した下降気流となり、ふもとの気温が高くなる現象のことを指します。
フェーン現象が起こる仕組み
①標高が上がると気温が下がる
標高が高いほど、気温が低い傾向にあります。
標高が100m上がるごとに気温が1℃下がると言われています。
②気温が下がると雲ができる
湿った風が山を上がるとき、標高が上がるたびに気温が下がります。気温が下がると水蒸気が水滴に変わり、露点に達すると雲ができます。
③雲ができると気温が下がりにくくなる
雲ができると、気温が下がりにくくなります。
そのため、標高が100m上がるごとに1℃下がっていた気温が0.5℃しか下がらなくなります。
※ 雲ができると気温が下がりにくい理由は、空気に比べて水は温まりにくく冷めにくい性質があり、温度が変わりにくいからです。
④雲の水滴は山の斜面で雨や雪になる
雲は雨や雪を降らせながら、さらに上昇し、山を越えたときには雲がなくなってる状態になります。
⑤山を超えた風は乾燥する
山を越える前に雨や雲になったので、山を越えた風には水分がほとんど残っていません。
そのため、山を越えた空気は乾燥します。
水分がなく雲ができないので、山の反対側は晴天です。
⑥風下側では標高が下がるにつれて気温が上がっていく
風下側では晴れているので、標高が100メートル下がるごとに気温が1℃上がり、乾いた暖かい風が吹き下ろします。
湿った風が気温を下げながら上昇して、山頂付近で雨や雪を降らせて乾燥してから山を下ることにより、高温の風になります。
上記がフェーン現象の仕組みです。
フェーン現象が起こるとどうなるの?
それでは、この現象が起こるとどんな影響がもたらされるのでしょうか?
①激しい気温上昇
フェーン現象が起こる風下の地域では、気温が急に上昇します。気温が上がると、熱中症になる確率が高まります。こまめな水分補給や塩分補給など、熱中症対策をしっかりして欲しいです。
②空気の乾燥
フェーン現象が起こると、風下には乾いた風が吹き、空気が乾燥(=湿度が下がる)します。
③強風が吹く
フェーン現象が起こると、風も強くなります。
山から吹く風は乾燥しているため、火災の拡大に繋がるといった影響を及ぼします。
特に山火事には大いに注意しなくてはいけません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
フェーン現象のメカニズムとその影響を知ったら、さらに気候変動(地球温暖化)、ヒートアイランド現象についても調べてみましょう。
本日もブログをお読みくださいまして、ありがとうございました。
内海
【略歴】
学生時代から個別指導塾で講師として研鑽を積み、現在は塾講師として就職。最速でena個別の校長に就任し現在に至ります。これまでの指導経験を活かした情報や得意科目である理系科目の情報を中心に発信していきます。大学時代は学芸学部にて数学の微分・積分を中心に研究してきました。これまでに都立三鷹中や調布北高校・武蔵野北高校・多摩大学附属聖ヶ丘高校などの指導実績があります。