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【都立高校入試】共通問題校と自校作成校の違いは?

2023.08.22

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オンライン個別指導の個別教師Camp 【都立高校入試】共通問題校と自校作成校の違いは?

こんにちは、個別教師Campライターの後藤です。

高校受験生のみなさん、志望校はもう決まっていますか? 夏休みに見学に行って決めようと思っている3年生も多いかと思いますが、できれば1学期のうちに第一志望は決めておきたいですね。

なぜなら志望校=目標なので、受験の正念場と言われる夏休みを有意義に過ごすためには、夏休み前に目標を定めておくべきだからです。

今回は、都立高校を第一志望に考える中学生のみなさんに向けて、共通問題と自校作成問題の違いや、自校作成校合格のための勉強法を紹介します。

都立高入試:共通問題と自校作成問題

都立高校入試には、「推薦による選抜」と「学力検査による選抜」の2種類がありますが、今回は内申点と5科目の得点で合否が決定される「学力検査による選抜」のお話です。

 

例年2月21日に実施される都立高校の学力検査は、マークシート方式で各教科の100点満点の試験です。学力検査は原則として共通問題、つまりどの高校でも同じ試験で行われますが、一部の学校では国語・数学・英語の3科目については高校独自の問題を使用します。それが「自校作成問題」と呼ばれる試験です。

自校作成校の一覧

東京都立高校入試で自校作成問題を導入しているのは「進学指導重点校」に指定されている日比谷、国立、西、戸山、青山、立川、八王子東の7校と、「進学重視型単位制高校」の新宿、国分寺、墨田川、そして国際(英語のみ)となります。

進学指導重点校 日比谷・国立・西・戸山・青山・立川・八王子東
進学重視型単位制高校 新宿・国分寺・墨田川・国際(英語のみ)

 

なぜ自校作成校問題の試験を実施するか

自校作成問題を導入している高校はいずれも難易度が高く、学力の高い受験生が集まり人気も高い高校です。これらの学校を受験する受験生にとって共通問題は簡単で得点差が開きません。

 

そのため、自校作成問題として難しい問題を導入しています。また、各高校が独自に問題作成を行うため、学校ごとに特色があります。言い換えると、問題を見ればその高校がどういう生徒を求めているかが分かるというわけです。

自校作成校問題はどう難しい?

自校作成問題は、学力が高い生徒を選抜するために共通問題よりも難しく作られているということはお分かりいただけたと思いますが、具体的にどう難しいのでしょうか。

難しいといっても公立高校の入試なので、中学で習わないことは原則として出題されません。自校作成問題の難しさは一言で言うと、「時間との勝負」であることです。

 

わかりやすく例えると、「100分よく考えれば解ける問題を、試験時間50分で出題している」といった感じです。つまり各教科十分な学力があることを大前提とし、それに加えて素早く正確に解く力も必要となります。さらに各教科の合格ボーダーラインは60点前後とされているため、満点を取りに行くのではなく、時間内に合格点を取るための時間配分も身に着ける必要があります。たくさん練習しなければ合格はつかめません。

自校作成校問題の対策!

自校作成問題の対策は、

① 共通問題は満点近く取れるだけの学力をつける

② 自校作成レベルの問題を50分で解けるように練習する

この2ステップです。実に単純なステップですが、いつまでに何をするかが重要になります。

 

まず①ですが、これは中学校の授業を理解し、必要な知識が定着している状態であることです。学校の定期テストで毎回高得点が取れていれば大丈夫でしょう。自校作成校を目指す生徒さんであれば比較的簡単にクリアできるはずです。

ただし、学校で習うのを待っていては②のステップに進むのが遅くなってしまいます。先ほど述べたように、自校作成問題で合格点を取るためには、そのレベルの問題でたくさん練習を積まなければいけません。早ければ9月から、遅くとも11月末には過去問や類問を解き始めたいところです。

そう考えると、夏休み中には未習単元をなくし、共通問題のような総合問題で満点近く取れるレベルに達しておくことが重要となってきます。内申点を落とさないためには、定期試験も失敗できませんが、だからといって定期試験が終わるごとに気を抜いている暇もありません。

 

そして②の自校作成レベル問題の対策ですが、必須となるのはやはり過去問です。自校作成校はそれぞれの学校で傾向が変わってきます。

自分の志望校の過去問は何周もして、時間配分の感覚を体に覚えさせておきましょう。傾向が異なるといえども、類題演習には志望校以外の自校作成校の問題が適しています。2021年度(令和3年度)は新型コロナウイルス感染拡大による一斉休校の影響で出題範囲の削減があり、出題傾向に変更がありましたが、2022年度(令和4年度)は全ての学校で出題範囲・傾向を2020年度以前に戻しています。過去問を解く際には令和3年度のみ出題範囲が異なる問題として注意して取り組む必要があります。

「落とさない」ことも合格には大切!

ここまで自校作成問題となる国語、数学、英語の3科目について触れてきましたが、自校作成問題で得点を取れるようになることと同じくらい、共通問題で得点を落とさないことが合格には必要になってきます。

そうです、理科、社会の2科目、そして英語のリスニングです。この3つは自校作成校も共通校も問題は同じため、自校作成校を受ける生徒はここで得点を落とすと一気に合格が危ぶまれてしまいます。自校作成校合格を目指すのであれば、基本的に理科、社会は90点以上が必須となり、リスニングは20点満点が目標になります。この3つも盤石にしておきましょう。

合格には学習の絶対量を確保しよう

今回は自校作成校について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。以下の自校作成校を目指して、日々学習されているみなさんのお役に立てれば幸いです。

進学指導重点校 日比谷・国立・西・戸山・青山・立川・八王子東
進学重視型単位制高校 新宿・国分寺・墨田川・国際(英語のみ)

 

効率的な学習やメリハリをつけて休む時はしっかり休むことは大切ですが、「ラクして合格」はありえません。かけてきた時間が自信になり、支えになってくれます。本番で自分の持っている力を発揮するためには「これだけやってきた」という自分を作り上げることが大切です。「効率的な学習を長時間行う」ことを目標に頑張りましょう!

【この記事を書いた人】
後藤幸奈
【略歴】
個別ena校長を務め、中学受験では都立武蔵・三鷹・富士・立川国際・南多摩中、私立日大二中、明大中野八王子中、高校・大学受験では都立国立・立川・八王子東・国分寺高校、明治大学、法政大学、埼玉県立大学など多くの合格者を輩出。
高校時代は日本とアメリカで過ごし、ダブルディプロマを取得。
英語教育や帰国生入試を中心に幅広く受験や学習情報を発信していきます。

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