こんにちは。個別教師Campライターの西村です。中学受験、高校受験も終わりました。皆さん本当にお疲れさまでした。また、非受験学年の皆さんも中学生は学年末テストも終わったころでしょうか。高校生はここからテストの方も多いでしょう。
しかし、そのテストも終わると春休みとなります。そこで今回は「春期講習」について書いていきます。
学習でも「春はあけぼの…」
春休みとなると、受験生は結果も出そろっています。進学直前で受験勉強のストレスやプレッシャーから解放されて息抜きをする人も多いでしょう。また、非受験生も定期テストが終わり、進級までを部活等で忙しい時間を過ごす人が多いことでしょう。
塾においては「春期講習」が開講となります。目的としては、前学年までの復習と新学年の予習です。しかし、意外な認識が見受けられることも多いのも「春期講習」の特徴とも言えます。確かに40日の期間でたっぷりと復習ができる「夏期講習」や、受験直前となる「冬期講習」ほど、インパクトはないかも知れませんね。
まずは期間の短さがその要因かも知れません。せいぜい一週間ほどが「春期講習」となります。一週間で何ができるかと言うと確かに学習内容は限られます。しかし、ここで学習内容を取捨選択し、生徒それぞれの優先事項をカリキュラムに組むことで効果は十分に見込めると思います。
春の学習、それも新学年の直前まで復習・予習をしていくことは新学年で好スタートを切れると思いませんか。なぜなら春は、学習においても“あけぼの”だからです。
春期講習の意味
一年間の学習を講習で見ていくと、学期中の学習に「春期講習」「夏期講習」「冬期講習」と言った長期休暇中の学習時間があります。学期中は、学校の授業で日々新しい内容を学びます。それと並行して集中的に復習を実行するのは大変困難なことでもあります。それを確実に実施できるのは講習です。
またそれぞれの季節で実施される講習には、各講習が持つ意味合いも違います。
「春期講習」は、年度の変わり目ですから前学年までの復習のみ、または新学年の予習、もちろんその両方をと短期間だからこそ集中的にまとめていくことが重要になります。
「夏期講習」は、長い期間を活用し、2学期からの過去問演習と言った実戦演習に備えるために受験全教科の復習を徹底していくことが重要ですね。
「冬期講習」は、受験直前ですから過去問演習への備えでもあり、弱点の最終補強がメインになります。
学習はコマ切れではありません。年間を通しての計画を踏まえ、春でやっておくべきことがあります。これをスルーしてしまうと、1学期が始まってから慌てることになりがちです。つまり春期講習が開講されるのはそれだけの意味があるということです。
春期講習の受講例
では、どういう内容で受講すればいいか。少し例を挙げてみましょうか。
①小学生(非受験)
非受験であれば、算数と国語は押さえておきたいところです。算数では計算問題のスピードと正確さ。国語なら読解問題に時間を割いてほしいと思います。読解力はすべての教科、また中学高校でも必須です。しかし意外に苦手とする生徒が多いのも事実です。早めの対策が奏功します。
②小学生(中学受験)
公立私立によって出題形式の違いはありますが、どちらにも言えることは、小学校で学ぶ基礎力の上に応用発展の解答力を高めることです。そのためには“解き慣れること”が第一です。そして「夏から本格的に」という視点ではなく、学年の初めから得点力を培うことが受験を勝ち抜くためには重要になります。
適性型なら、基礎知識から読解、作文等の記述方法を中心に。4科型ならば算数を軸にして国語の読解と理社の用語は春期で確実にしておきたいところです。
③中学生(非受験)
英数の演習量はしっかりとやっておきたいです。内申アップのためには前学年までの苦手分野は克服しておいて下さい。できれば国語の読解(説明的文章・文学的文章)は教科書掲載のものではなく、初見の文章で解き慣れることが受験対策にもなります。
④中学生(高校受験)
英数国の3科に加え、理社は春から本格的な学習を始めましょう。理社については「夏からでも」という考え方もありますが、英数国の3科の演習量は年間を通じて変わらずに多いです。夏からでは間に合わない場合もあります。
⑤高校生(非受験)
英語を軸に、文系理系でそれぞれ必要な学習が必須です。受験では評定が志望大学選択に大きく影響します。まずは定期テストで学習の基本を定着させましょう。
⑥高校生(大学受験)
これまでの模試結果から受験教科の成績アップを徹底しましょう。学期中では取り組みにくい基礎からの復習もこの時期なら徹底して演習できます。学習の質と量の高レベル維持が重要です。
新学年での学習の手始め
復習予習をすることで新学年での学習をスムーズに、そしてスタートダッシュできるように準備しておくことが大事です。
“先んずれば人を制す”
早く学習をスタートすることは、ライバルたちに差をつけることができるわけです。
夏からだとほぼすべての生徒が本格的に学習に取り組みます。そうなってから差をつけるのは至難の業。これだけでも春から始める十分な理由です。また早く学習することで、自己分析もできますから苦手分野の把握が容易になることも。把握すれば、弱点克服の計画の精度が上がります。より具体的で効果的な計画が立てられるから定期テストにも余裕ができます。
受験に備える春にする!
受験は受験学年で始めては遅いのです。一年後、二年後を決めるのは今だと言えます。
春はあけぼの、一年の学習もやはり春が“いとをかし”なのです。※あまり上手くまとまっていませんね
もとい!!今のスタートが、将来の受験への大きな第一歩になります。疑問や質問などありましたら、どんなことでも結構ですのでお尋ね下さい。
西村 仁志
【略歴】
公立大学文学部卒業。学生時代は家庭教師。卒業後は公立学校教員として勤務。
その後、塾講師として20年以上経験あり。現在は個別ena河辺校長。
都立立川国際中、私立明大中野八王子中などに合格実績を出し、高校・大学受験においても都立八王子東・国分寺高校や明治大学、法政大学などGMARCH合格者を輩出。
これまでの経験を踏まえ役に立つ情報を楽しく発信していきます。