こんにちは。個別教師Campライターの工藤です。いよいよ新学期が始まる時期です。とくに、新小1・新中1・新高1のみなさんは、一貫校でない限り、大きく環境が変わると思います。新大学1年生、新社会人のみなさんも同じですね。
この中でも、新中1・新高1のみなさんは、新しい環境に戸惑ってしまうことも多いのではないでしょうか。自意識・自己の価値観というものがしっかり出来てきている中で、それまでと異なる環境に身を置くことは、不安やストレスを感じることもあるでしょう。
今回は、私個人の体験ではありますが、新しい環境に戸惑ったときのことについて書いていきます。
中学受験を経験し、合格⇒入学した方へ
私自身は私立中高一貫校の受験を経験し、私立の男子校に入学することになりました。それまでは地元の公立小に通っていましたが、比較的みんな真面目で、やんちゃな子はクラスに数名、といった雰囲気でした。私自身も比較的真面目な方だったと思いますが、進学した中学校はその当時「男子校特有のノリ」が強く、これまでの学校生活から一変しました。生徒・先輩も良く言えば元気な、悪く言えばやんちゃな方が多く、先生たちもなかなかに勢いのある方々でしたので、最初は驚きの連続でした。
大きく環境が変わった中で、どうやって自分が慣れていったのかということを思い返すと、「自分のポジションを確立した」ことだったと思います。すっと馴染めるタイプの人もいますが、そうではない人も、無理に自分を大きく変えようとする必要はないと思っています。しかし、それは「孤立しようとする」こととはまた違います。自分の大切にすることを守りながらも、周囲とのコミュニケーションをどう図るのかが大切です。
例えば、私は提出物や授業、定期テストは基本的には頑張るほうでした。ただ、クラスメイトの中にはそうではない人もいます。そういったとき、「この人たちは自分と違う!」と突っぱねてしまうと、人間関係が作れません。自分が提出物が終わっていて、周りに提出物で困っていそうな子がいたら声をかけてみる。あるいは、定期テストでクラスの上位の点数を取ったとき、他の子から声をかけられたら話してみる。そういったきっかけを大切にすることです。
また、冷静に周りを見渡してみれば、自分と同じようなタイプの人が何人かはいるものです。何かの機会にそういった人達と話してみると、共感から仲良くなれることも多いです。みんな、新しい環境であることはほとんど同じです。私も自分の中学で知り合いは、同じ学校を受けた1人だけでした。みんな仲良くなれるきっかけ、馴染むきっかけを探しているので、そのチャンスを大切にしましょう。
高校受験を経験し、合格⇒入学した方へ
私自身は中学受験で中高一貫校に入学したので、高校受験は経験しませんでした。しかし、私の学校には高校入試もあったので、高校1年生からは周りに「高校入試で入学した人」が増えました。高校生ともなるとみんな精神的に大人になってきているのと、中学校で部活動を経験していて、部活の中でポジションを確立していく人たちが多かったな、と思います。
中高一貫校に高校から入学した人の場合、そういった部活動などのほか、中学からいる子たちに色々質問してみると会話のきっかけになります。隣の席の子がそういった子であればチャンスですので、先生のことなど訊いてみると良いでしょう。中高校生にとって、「先生の話題」というのは相当共通性の高い話題ですので、会話の糸口になると思います。
保護者様の立場から
お子様が新しい環境に馴染めるかどうか、不安な気持ちは多々あると思います。また、お子様の生活リズムに合わせて、ご家庭の生活リズムが変わっていくこともあり、大変お忙しいことと思います。なかなか難しいかもしれませんが、朝食・夕食のときの会話や帰宅したときの本人の表情など、ぜひ気にしてあげつつ見守ってほしいと思います。
個人的には、新中1・新高1の子どもたちが大きく変わるのは「夏休み前後」ではないかと考えています。部活動などに所属していれば、夏の長期休暇は先輩たちと過ごす時間も長くなると思いますし、夏休みという「入学後はじめての長期休暇」があります。私自身は、中1の夏休みが明けて登校したとき、「みんなの雰囲気が変わったな」という印象を受けました。何というか、学校の校風・カラーに馴染んだという感覚でした。高1の夏休み明けは、「高校から入学した人が誰だったか分からない」と思うくらい、みんな馴染んでいました。「夏休み明けも楽しく通っているか」は一つの指標として考えられるのではないかと思っています。
今回は、個人的な体験談のご紹介から、新しい環境に慣れる方法を少しだけご紹介しました。みなさんが楽しく新学期、新しい学校生活を送れることを祈っています。そしてもちろん、勉強は大切にしてくださいね。新しい学年・新しい学校こそ勉強のターニングポイントです。ぐっと難しくなったり、前の学年で習ったことが繋がってきたりします。勉強にしっかりついていけるよう、頑張っていきましょう。
工藤
【略歴】
自らも個別指導塾に通い、私立中・国公立大に合格。個別指導塾の講師として働き、就職。個別指導塾の校長を務め、現在は個別教師Camp校長。個別指導一筋で9年間指導。
都立南多摩中、区立九段中、私立桐朋中、明大中野八王子中など、高校・大学受験でも都立国分寺高校、上智大学、法政大学などに合格者を輩出。
指導経験を活かして、みなさんに有益な情報を発信します。