こんにちは、個別教師Campライターの小室です。突然ですが、皆さん社会や地理の学習の調子はいかがでしょうか。入試で社会の点数を上げるために重要になってくるのが、各地域の特徴をしっかり押さえることです。
今回は「中部地方」の特徴についてみていきます。中部地方は新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県のことを指しています。
【中学地理】中部地方の特徴 ①地形
中部地方には中央高地に3000m級の山、飛騨山脈・木曽山脈・赤石山脈があつまり、「日本アルプス」(日本の屋根)と呼ばれています。この山脈の周りには盆地が分布しており、山梨県の甲府盆地などが例に挙げられます。
北陸には能登半島、東海には知多半島、渥美半島などがつきでています。木曽川・揖斐川・長良川が流れる濃尾平野南西部には、洪水の被害を防ぐため、集落全体や耕地を堤防で囲んだ輪中が見られます。
その他にも新潟県にある越後山脈や越後平野、長野県の諏訪湖も中部地方の大きな特徴であり、この地形の特徴がこの次の気候と関連があるため、しっかり押さえておいてください。
【中学地理】中部地方の特徴 ②気候
中部地方では地域によって気候が大きく変動します。中央高地は、冬と夏との気温差が大きい内陸の気候、東海は夏に蒸し暑く、冬にはかわいた風が吹きます。北陸は北西の季節風により冬に多くの雪が降り、世界有数の豪雪地帯となっています。特に積雪に対応した白川郷・五箇山の合掌造り集落は世界文化遺産になっています。
【中学地理】中部地方の特徴 ③工業
中京工業地帯では、一面市の自動車をはじめとする重化学工業が発達し、全国1位の出荷額になっています。伊勢湾岸では東海市の鉄鋼業、四日市市の石油化学工業など重化学工業が発達しており、陶磁器、毛織物など古くからの軽工業にも特色があります。
静岡県の太平洋岸には東海工業地域が発達し、浜松市でオートバイ製造、富士市でパルプ・製紙工業が行われています。長野県の諏訪市や岡谷市では、製糸業→精密機械工業→電気機械工業と変わっています。
日本海側では輸島市の漆器、小千谷市の小千谷ちぢみなどの伝統産業がさかんです。燕市の洋食器や鯖江市の眼鏡フレームなどのように、国際的市場をもつ地場産業もあります。
【中学地理】中部地方の特徴 ④農業
愛知県の丘陵には愛知用水、明治用水、豊川用水が引かれ、農業などに利用されています。渥美半島ではきくなどの園芸農業を行っており、静岡県の牧ノ原で茶の栽培、駿河湾沿岸の丘陵地でみかんの栽培を行っています。
北陸の平野は米だけをつくる水田単作地帯で、コシヒカリなどの銘柄米を生産しています。中央高地に点在する水はけのよい扇状地のある盆地で、りんご・もも・ぶどうなどの果樹栽培、野辺山原などで、夏の涼しい気候を利用してレタス・はくさい・キャベツなどの高原野菜の抑制栽培をおこなっています。焼津港は遠洋漁業の基地です。
【中学地理】中部地方の特徴 ⑤交通
また、中部地方の交通は、東海では全国に先がけて東海道新幹線や名神高速道路が開通しました。関越自動車道や上越新幹線が開通した新潟県でも観光客が増加しています。伊勢湾の埋立地に中部国際空港が開港し、金沢まで北隆新幹線も開通しました。
名古屋市は人口200万人をこえ、名古屋大都市国を形成し、三重県や岐阜県からも通勤・通学者が流入てきています。
覚えることが多いように思うかもしれませんが、ニュースでも出てくることが多い内容になっています。
日々のニュースから注目してみてください。
小室
【略歴】
学生時代から個別指導塾で講師として研鑽を積み、現在はena個別牛浜の校長を務める。
大学在学時に中学・高校の社会科の教員免許を取得。
中学受験では都立南多摩中・立川国際中・私立明治大学中野八王子中などの指導実績あり。
高校受験では都立高全般の指導を行う。
これまでの経験を踏まえ、社会科分野を中心に受験に役に立つ情報を発信していきます。