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【国語・文法】そもそも 「動詞」って何だろう?

2023.07.28

おすすめ学習法

こんにちは、個別教師Campライターの西村です。

 

先週に続いて「国文法」について書いてみようと思います。

今回は“活用のある自立語”から「動詞」にスポットライトを!

 

参考※【国語・文法】「助動詞」って何だろう? (2023.07.14)

 

ぜひぜひお付き合いのほどを!

 

「動詞」とは?

 

はい、前回同様にちょっと堅苦しい説明をしておきます。

 

「動詞」

活用のある自立語で、事物動作(どうする)・作用(どうなる)・状態存在(ある・いる)などを表す。

用言のひとつで、文中において単独述語になりうる。

 

  • 「活用のある」とは、使う場所で語形が変わるということは前回も述べた通りです。

自立語では「動詞」「形容詞」「形容動詞」、付属語では「助動詞」が「活用のある(語の形が変わる)単語」です。

 

  • 自立語

単独で文節を作ることができる単語です。つまり自立語の数=文節の数となる訳です。

 

  • 言い切りがウ段で終わる

「活用のある」語ですが、言い切り(基本的な形)はウ段の音になる。“言い切り”とは皆さんが国語辞典で調べるときに変形させますよね、その形のことです。

 

では例文として天気予報ならばどうでしょう。

 

 

昨日本州付近を南下した梅雨前線は、奄美〜伊豆諸島付近に停滞します。伊豆諸島などでは活発な雨雲のかかりやすい状況が続くため、激しい雨や落雷に注意してください。
前線に近い九州や四国でも雲が広がり、雨が降るでしょう。
前線が離れる本州や北海道では晴れる所が多くなりそうです。

 

 

・「南下し」←「南下す(サ行変格活用・連用形)」

・「停滞し」←「停滞す(サ行変格活用・連用形)」

・「続く」←「続(五段活用・終止形)」

・「注意し」←「注意す(サ行変格活用・連用形)」

・「広がり」←「広が(五段活用・連用形)

・「降る」←「降(五段活用・終止形)」

・「離れる」←「離れ(下一段活用・終止形)」

・「晴れる」←「晴れ(下一段活用・連体形)」

・「なり」←「な(五段活用・連用形)」

 

さて天気予報の文面の中から「動詞」を抜き出していますが、ここで大事なことは( )内の表記です。

具体的には、(活用の種類活用形)として表しています。この点を次に見ていきましょう。

 

「動詞」の『活用の種類』と『活用形』 

 

ではここでは「動詞」をもっと詳しく見ていきます。

 

◇活用の種類 

 

「動詞」はその使われる場所で“語形が変わる”と言うことは分かってくれていると思います。「活用の種類」とはその変わり方のパターンです。

「動詞」は変化のパターンは5種類です。

 

 

  • 五段活用→【ア・イ・ウ・エ・オ】の5つの段を使って変化する動詞です。
  • 上一段活用→【イ】の段を使って変化する動詞です。
  • 下一段活用→【エ】の段を使って変化する動詞です。
  • カ行変格活用→①②③に当てはまらないカ行の音を使って変化する動詞です。「来る」のみです。
  • サ行変格活用→①②③に当てはまらないサ行の音を使って変化する動詞です。「する」のみですが、

これに漢語が着くとそれらは「サ変動詞」となります。

 

 

活用の種類の見分け方は?

 

活用形の見分け方は前段で述べていますが、では「活用の種類」の見分け方はどうか。

ここも押さえておきましょう。

 

5種類の活用でも「カ行変格活用」と「サ行変格活用」についてはそれぞれ1語ですので覚えておくことが大事です。

「カ行変格活用」「来る」

「サ行変格活用」「する」 ※ただし漢語や外来語等(勉強する/スポーツする等)がつくとそれも「サ変」と見なしますから注意を。

さてこの2つ以外はどうなのか。安心してください。ちゃんと見分け方はあります。

 

 

  • 未然形を作る(~ナイにつながる形です)  ※ちなみに「作る」は五段活用
  • 活用語尾(変化する部分・ナイの一文字前)を伸ばして発音する。  ※ちなみに「発音する」はサ変
  • 伸ばして残る母音

ア⇒五段活用

イ⇒上一段活用

ウ⇒下一段活用

となるわけです。

 

◇活用形 

 

「動詞」はその使われる場所で“語形が変わる”のですよね。『活用形』とは、その変わり方を表す言葉です。

活用形には【未然形】【連用形】【終止形】【連体形】【仮定形】【命令形】の6種類があります。この6種の形は、そのあとにどんな言葉が続くかによって見分けます。

  • 未然形…ナイ・ウ・ヨウ
  • 連用形…テ・タ・マス
  • 終止形…言い切り
  • 連体形…トキ・コト
  • 仮定形…~バ
  • 命令形…命令の形で言い切り

右側の語が続くときにそれぞれの活用形となるのです。

 

動  詞 未然形  連用形  終止形  連体形  仮定形 命令形
続く言葉 ナイ/ウ・ヨウ マス・テ・タ 言い切り トキ・コト   ~バ 命令で言い切り
 ①推 す 推さ/推そ  推 し  推 す  推 す  推 せ 推 せ
②映える  映 え  映 え 映える  映える 映えれ 映えろ/映えよ
 ③バズる バズら/バズろ   バズり  バズる バズる  バズれ   バズれ

 

ちょっと例が教科書的ではないですが、みなさんになじみがある「動詞」を使うと上記の表のようになります。

活用形を見分けるには、表中の黄色の部分の語を覚えておきましょう。

 

最後に

 

今回も国語の文法で堅苦しかったかも知れません。

しかし、国文法(口語)は高校で学ぶ古典文法を理解していくためのベースになります。

また、「動詞」のはたらきを知ることは【英語】にも応用できます

「動詞」とは単語としての分類ですが、「言葉の単位」としてその一つ上の「文節」を理解しておくと、

英作文で活用できます

 

それはまた次の機会にでもお話しましょう!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

初めての方へ

【この記事を書いた人】
西村 仁志
【略歴】
公立大学文学部卒業。学生時代は家庭教師。卒業後は公立学校教員として勤務。
その後、塾講師として20年以上経験あり。現在はena個別河辺・小作校長。
都立立川国際中、私立明大中野八王子中などに合格実績を出し、高校・大学受験においても都立八王子東・国分寺高校や明治大学、法政大学などGMARCH合格者を輩出。
これまでの経験を踏まえ役に立つ情報を楽しく発信していきます。

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