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【教育コラム】読解力 ~読解力を鍛える~

2023.10.27

おすすめ学習法

こんにちは、個別教師Campライターの西村です。

 

前回は日本人の読解力が低下傾向にあるということを足早に書き綴ってみました。

【教育コラム】読解力 ~読書とSNS~

しかし駆け足で書いたがために実に分かりにくい内容になったようです。猛省です。

というわけで、今回も「読解力」について一緒に考えてみましょう。

 

【教育コラム】読解力 ~読解力を鍛える~ ◎母国語だから「読解力」は当然!?

私たちは普段、日本語を使って生活していますね。すると微妙なところで勘違いすることがあります。

そうです、ここで書いている「読解力」についてです。小さいころから使い慣れている日本語、会話は何不自由なくできている。

その日本語で書かれた文章も当然理解できるだろうという論理です。確かにそう言える部分もあります。

例えば、皆さんにもなじみのあるSNSなどです。

しかし、そんなある意味、“日本語マスター”でもある私たちが国語で満点が取れないのはなぜでしょうか

 

それは、一般的にSNSは会話文として書く(入力ですね)ことがほとんどだからです。

一方、国語で出てくる文章というものは“書き言葉”を使っているのです。

「話し言葉」「書き言葉」では同じ日本語でも違いがあります。

 

 

【教育コラム】読解力 ~読解力を鍛える~ ◎「話し言葉」と「書き言葉」

 

感覚的にはご存知の「話し言葉」「書き言葉」違い、敢えてぶちまけてみましょうか。

 

 

    1. 「話し言葉」は、語の倒置など語順の乱れが起きやすいのに対して、書き言葉は、語順(のルール)が決まっている
    2. 「話し言葉」は、対面的な場面が多いので直接的な表現を避けることが多いのに対して、「書き言葉」は、端的に伝えることが大事なので直接的な表現をする。
    3. 「話し言葉」は、感動詞(感嘆詞)(「ああ」「まあ」「うん」など)や疑問詞などが多く用いられるのに対して、「書き言葉」は、感動詞や疑問詞がない。
    4. 「話し言葉」では、方言が表れることがあるのに対して、「書き言葉」は、方言は使用しない

 

それでは例を挙げてみますね。

例1

【書き言葉】

生クリームを加えてもっちりとした生地に、生クリームを加えたしっとりとしたメロン皮を被せて焼き上げ、生クリーム入りのミルクホイップをサンドしました。

【話し言葉】変換 

生クリームを入れてるから生地がもっちりとしててね、そこにまた生クリームを入れてるわけ、それで表面はしっとりしたメロン皮を載せて焼いてるの。中は生クリーム入りのミルクホイップがサンドしてあるのよ。

 

どうでしょう。あるコンビニチェーンの新製品のメロンパンの宣伝文です。ちょっと無理はあるかも知れませんが、かなり印象が違うと思います。

 

例2

【話し言葉】

何食べようかな…。そうだオレ、生姜焼き定食!

【書き言葉】変換

(私は)何を食べようか迷っています。そうですね、私は生姜焼き定食を(注文します)。

 

どうでしょう。こんなことを急に言われるとウザいでしょう。「話し言葉」は会話が“主戦場”ですから、対面で使われます。そこには会話する人同士の関係性もあります。

一方、「書き言葉」の“主戦場”は、知人に限りません。見も知らぬ人にも分かるように説明的にならざるを得ません。自然と表現は固くなります。

 

要は「話し言葉」と「書き言葉」というのは同じ言葉であっても用途が違うのですね。こんなにグダグダと遠回りしたのは、文章読解と日常の会話では全く違うのだということを見てほしかったのです。

 

【教育コラム】読解力 ~読解力を鍛える~ ◎「読解力」を鍛えるために

 

さて、寄り道が過ぎましたね。本題に入りましょう。

「読解力」は後天的な能力です。つまり、生まれつき「読解力がない」なんてことはありません。

やはりこれも練習が必要です。

 

①語彙と表現を学ぶ

「読解」は文を読み解くわけですから、当然、語彙(言葉の種類と数)が大いに越したことはありません。

昔から言われるのはご存知の通り読書です。人が生活していく中で身につけていく単語はたかが知れています。

半ば強制的にでも“普段使わない単語”に触れて、調べて、覚えていくしかありません。

その点で読書はとても有効な手立てなのです。また単語一語一語の意味だけでなく、その使い方や表現の仕方まで同時に知るためには文章が最適です。

これは皆さんが英語を学ぶ時と同じです。教科書に新しい単語が出てきて、それを覚えていくのと同時に、本文の訳や表現も覚えていくでしょう。

 

②読書をして要約をする

しかし、ただぼんやり読むだけではなく、何が書かれているのか意識してみてください。

読書することで正しい日本語に触れるのはもちろん、(作者や筆者の)意図・テーマを見抜いて要約をする習慣をつけることは読解力を鍛えためには効果的なトレーニング方法です。

自分なりに要約をする練習を積み重ねると、コツがつかめるようになります。できるだけ様々な種類の本に触れて、幅広く読書をした方が語彙力もアップし、読解力も早くアップします

 

③ロジカルシンキング

論理的な考え方を身につけていくにも練習です。流れを順序立てて考えることで、文章の流れも掴みやすくなります。

 

④何度も読む

初めから上手にできるわけではありません。ですから、問題演習をするときに意識して複数回読むことにチャレンジしてみましょう。

初見で解けないときは、再度読みにチャレンジしていくことです。

 

【教育コラム】読解力 ~読解力を鍛える~ ◎次回に続きます

さて、今回は遠回り・寄り道で記事の大半を使ってしまいました。

「読解」は学習の基本ですからこの基礎学力を武器にしてほしいと思います。

今回もありがとうございました。また次回お会いしましょう。

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【この記事を書いた人】
西村 仁志
【略歴】
公立大学文学部卒業。学生時代は家庭教師。卒業後は公立学校教員として勤務。
その後、塾講師として20年以上経験あり。現在は個別ena河辺校長。
都立立川国際中、私立明大中野八王子中などに合格実績を出し、高校・大学受験においても都立八王子東・国分寺高校や明治大学、法政大学などGMARCH合格者を輩出。
これまでの経験を踏まえ役に立つ情報を楽しく発信していきます。

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