こんにちは、個別教師Campライターの小室です。
模試や定期テストの勉強している際に、良く苦手としてあげられるのが「文化史」です。
しかし文化史というのはその時代の背景や権力者から読み取っていくと覚えやすくなります。
今回は「室町文化 東山・戦国期」についてです。
室町文化 南北朝・北山
前回の内容で、「室町文化 南北朝・北山」について解説しました。
前回もお伝えしましたが、室町時代というのは、鎌倉時代で源頼朝を筆頭とする源氏が政治を行った後、
当時のナンバーツーであった執権という役職についていた北条氏が執権政治を行い、鎌倉幕府滅亡後に後醍醐天皇が天皇親政の建武の新政を行いましたが、足利尊氏に倒され奈良に移ったのちに、
足利尊氏の 京都の北朝 と 後醍醐天皇の 奈良の南朝 とが交互に政治を行う
南北朝の動乱を治めた足利義満などの足利家が征夷代将軍として政治を行った時代です。
今回取り上げる「東山・戦国期」は、8代将軍の足利義政とその後の戦国期の文化になります。
室町文化 東山・戦国期
「東山・戦国期」の文化は、北山文化より武家らしさが強く出てきます。
これは、武家が担い手として禅宗の文化と公家の文化が融合していったためです。
そのため、鎌倉文化と間違えないように注意してください。
また、1467年に京都で応仁の乱がおきたことにより、
文化の中心だった京都から地方への移住が増え、文化が地方にも普及し、
民衆文化が発展したこともこの時代の特徴です。
特にここで有名なのが、8代将軍足利義政により建立された「慈照寺銀閣」です。
銀閣は金閣と造りが異なり、和様の「書院造と禅宗様」が折衷された様式になっています。
また、銀閣がある東山の別荘の持仏堂には、義政の書斎で茶室にも利用されたという、東山文化の代表建築である「同仁斎」も特徴としてあげられます。
また、日本庭園のイメージの強い、石と砂で自然を抽象的に表現した「枯山水」もこの時代のものであり、
代表的なものとしては、「竜安寺石庭」や「大徳寺大仙院庭園」があげられます。
絵画では水墨画の「雪舟」や、水墨画にやまと絵の手法を加えた狩野派の「狩野正信・元信」も覚えておきましょう。
さらに地方の教育機関として、関東管領の上杉憲実が「足利学校」を再興したことも重要なポイントになります。
覚えることが多く大変な内容ですが、資料と合わせながら視覚からも覚えていくようにしましょう。
本日もブログをお読みくださいまして、ありがとうございました。
小室
【略歴】
学生時代から個別指導塾で講師として研鑽を積み、現在はena個別牛浜の校長を務める。
大学在学時に中学・高校の社会科の教員免許を取得。
中学受験では都立南多摩中・立川国際中・私立明治大学中野八王子中などの指導実績あり。
高校受験では都立高全般の指導を行う。
これまでの経験を踏まえ、社会科分野を中心に受験に役に立つ情報を発信していきます。