こんにちは、個別教師Campライターの瀧本です。
少しずつ寒さも和らぎ、春めいてまいりました🌸
と同時に本格的な花粉シーズンとなっていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
鼻やのど、肌の乾燥もまだまだ気が抜けませんね。ケアを続けていきましょう♪
さて、こちらブログのシリーズでは、新高2・新高3のみなさんに向けて、
大学入試の動向について、いわゆる一般選抜ではない「推薦入試」のお話をしてきました。
😐 高1からの成績は微妙だし、指定校推薦とか無理だし~
😕 総合型推薦??よくわかんないし~
という方、こちらの記事を読んで、今から進路のことを考えてみませんか。
前回のブログで選抜方法の種類について、
さらに具体的に、出願要件についてまとめてみました。
また、多くの大学・学部で課される小論文についてもこちらの記事にまとめています。
続く回では、学力検査(ペーパーテスト)の実態について見ていきました。
いわゆる推薦入試で入学すること=NO勉でイケる!!というわけではなく、
むしろ学部や大学側は、何の形式であれ入学する学生たち全員に対して
一定以上の学力を求めていることがわかります(当然といえば当然のことでした)。
さて、このシリーズの締めくくりになりますが、
大学入試の最新トピックスについてまとめてみました。
トピックス第一回記事では「大学の理系選択をする女子受験生」をさして「リケジョ」としましたが
このリケジョを増やすような全国の国立・各大学の取り組みを見ていきました。
2回目はトピックスその2と題しまして、
私大の定員厳格化の流れについてまとめてみました。
今回は、現役の高校生だけでなく、
中学・高校の受験を考えている生徒さんとその保護者様も気になるであろう話題です。
「私立大学の系列校」についてと、何かと見かける「高大連携」のお話です。
【大学入試の動向をチェック】私立大系列校の増加、 高大連携ブーム 大学入試トピックスその3 ◎有名私立の系列校に「なる」パターン
首都圏の早慶上智、いわゆるMARCHや、京阪神エリアの関関同立など、
有名私立大学の付属校、系属校などが増えてきています。
個人的に驚いたケースですが、東京都世田谷区にある男子校、
日本学園中学校・高等学校が明治大学の系列となり、
2023年度中学入学生から約7割が明治大学への内部推薦が期待できるようになったとのことです。
そのことを受けて、2026年に学校名も「明治大学附属世田谷中学校・高等学校」に改称されることになりました。
【大学入試の動向をチェック】私立大系列校の増加、 高大連携ブーム 大学入試トピックスその3 ◎大学附属校なぜ増える
大学附属の学校は幼稚園・小中高校と昔からあったわけですが、
もともとは別の学校法人が設立した中・高の学校が、
大学の系列に入ることや提携する動きが出てきたのは、この20年弱の間でのことです。
男子校・女子校がそれぞれ共学化するにあたり、系列校に組み込まれるパターンになるのも、
背景には昨今の「少子化」にあるわけですが、
人口が減って打撃を受けるのは中学・高校・大学の生徒募集です。
年々人口が減っていくなかで、いわゆる「定員割れ」を起こす私立大学もどんどん増えており、
内訳も8割を切る状態という大学も増加しています。
そうした状況を受けて、附属校における内部推薦によって
前もって入学者数を確保できる系列化や提携は、大学が生き残っていくための戦略のひとつなのですね。
【大学入試の動向をチェック】私立大系列校の増加、 高大連携ブーム 大学入試トピックスその3 ◎高大接続・連携でできること
いま見てきた附属・系属校でない私立高校でも、
HPや学校資料をチェックしていくと、大学連携を打ち出しているところは少なくありません。
私立高校のなかでもカリキュラム・教育面での多様性をうたっているものも最近増えてきました。
大学と連携してできることは、
教授の出張授業、STEAM教育プログラムでの連携
(大学施設や設備の貸与だけでなく、研究室の学生たちと共同研究も!)であったり、
海外研修や国際交流、また、放課後の自習(大学生のチューターによる指導)にも及んだりと多岐にわたります。
大学との連携で中学や高校のカリキュラムや活動範囲は広がりを見せるわけですね。
【大学入試の動向をチェック】私立大系列校の増加、 高大連携ブーム 大学入試トピックスその3 ◎大学だけでない連携も
余談になりますが、たとえば新設予定の羽田国際中学校・高等学校は、羽田空港に一番近い学校として、
JAL スカイ、ANA グループとの教育連携も行っていく予定だそうです。
その内容がどのようなものかは未知数ですが(2026年開校予定のため……)、
教育の多様性はますます広がりをみせます。
今後こうした自由な連携は進んでいくのではないだろうかと思っています。
外部とのつながりをもって開かれた学校づくり、というのがトレンドになっていくのでしょう。
【大学入試の動向をチェック】私立大系列校の増加、 高大連携ブーム 大学入試トピックスその3 ◎入試の難化については
これらの大学附属・系列化によって一番数字の動きが大きいのは大学入試というよりは中学・高校入試だと思います。
系列化したことによって(共学化も同時にということであれば)中学・高校の入試倍率上昇は必至なわけですが、
大学の一般入試はむしろ前回お伝えした定員管理方式の厳格化のほうが「しばらく」難化の原因として大きいでしょう。
【大学入試の動向をチェック】私立大系列校の増加、 高大連携ブーム 大学入試トピックスその3 ◎まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は大学入試のトピックスとして
私立大系列校の増加、 高大連携ブームの流れを見ていきました。
各学校(中高)のHPで大学との連携についてのページをながめていると
これから入学する生徒のみなさんは、かなり可能性がひらけているんだな!と楽しくなります。
もちろん、これから大学生になるみなさんにとっても、
学習機会が増えたり、充実したカリキュラムになることは間違いありません。
入試の難しさはのちのち味わうとしても、
おのおの、自分の夢や希望を持ってチャレンジしてほしいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
瀧本
【略歴】
私立大学大学院修了(哲学)。大学院在籍時よりパリ第七大学に留学、帰国後仏語通訳ガイドをしつつ塾講師、家庭教師、通信制高校非常勤講師を務める。
大学院終了後個別指導塾校長を経て個別ena校長に。中学・高校・大学入試を幅広くフォローし、
これまで難関私立中、三鷹中、立川国際中など都立中高一貫校、都立高校の指導重点校や大学附属私立高、GMARCH・早慶上智などへの合格者多数輩出。また、15年以上の指導歴をふまえ、様々な理由から成績不振に陥ってしまった生徒や、不登校生徒をもつ家庭へ包括的なアドバイスも行う。指導のモットーは「遊んで学べ、学んで遊べ」。
個人の主張と対話を育てる小論文指導を得意とする。
こちらのブログには学習・進学に役立つ情報だけでなく、ちょっとした息抜きになるような雑学コラムも載せていきます。