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【奥が深いぞ】読点(、)のお話 ~作文・小論文の句読点~

2024.04.06

おすすめ学習法

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こんにちは、個別教師Campライターの西村です。

今回は、ちょっと地味な感じがするかも知れませんが、

文章表記においては必要であり、意外にも“縁の下の力持ち”「句読点」をクローズアップします!

ちょっとした文章を書くとき、国語はもちろん、その他の教科でも記述式の解答が増えてきた昨今では「句読点」の活躍の場は増えているでしょう。また文章を読むときでも同様です。

 

「句読点」の特に「読点」(、てん)の場所による読み取り方が理解できていなければ、問題文の意味も正しく把握できないこともあります。

それは取りも直さず、皆さんが正しく使わなければいけない、

使えなければいけない場面が増えてきているということです。

だからこそちょっと知っておいてほしいことを書いてみます。

 

句読点の歴史って

普段何気なく使っている「句読点」ですが、公的に定められたのは明治になってからと言われます。

 

時は明治39年(1906)、日露戦争やその講話条約でもあるポーツマス条約締結の翌年ですね。

文部省の国定教科書の表記基準「句読法案」が初めとされます。これ以前は日本語において決まった句読法は存在しなかったとされます。

 

つまり公式なものとしての歴史は、110年ほどということになります。

皆さんが中学で学習する「枕草子」も原文では句読点はありません。句読点どころか、濁点(゛)や引用符などもないのですね。

 

私たちが教科書で読む古典作品は、読みやすいようにアレンジされているのです。

句点と読点

ではまず確認を。

「句点」→文の終わりに打つ「。」のこと。

「読点」→文中の切れ目に打つ「、」のこと。

簡単に書くとこういうことになります。

 

一般的にこの句読点ですが、「句点」についてはとても親しみやすいというか、使い勝手が分かりやすいものではないでしょうか。「文の終わりに打つ」のですから。

 

そして私たちを悩ませる存在が「読点」なのですね。そうです、どこに打つかで読み方が変わります、当然意味が変わります、多すぎても意味が通じにくくなりますし、少なすぎても意味が通じにくくなります。

 

じゃあどうすりゃいいのさ!と投げやりになりそうですが、そういった場合は文科省伺い(今回は文化庁)です。現在の国語表記の基準である「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)だと次のように規定されています。

くぎり符号の使ひ方

文化庁くぎり符号の使ひ方」より

 

例文も記載して“使ひ方”が示されています。

読点の使い方のポイント

基本的な使い方としては次のようなものです。

 

①文の中止(文中の切れ目)

②文中で言い切りのかたちになっても文が続くとき

③副詞的語句(用言の説明となる語句)が重なる場合

④形容詞的語句(名詞の説明となっている語句)が重なる場合

⑤単語や意味が連続していて読み違えそうなとき

⑥読みの間(意味の切れ目や、息継ぎ的なもの)

 

こんな四角四面の説明では分かりにくいですね。

例文をあげてみましょうか。以下の赤色の読点が上記のルールです。

① 私は個別教師Campを受講しています。

② 彼はちゃんぽんが好きだ私は豚骨ラーメンが好きだ。

③ 昨日7時から9時まで数学を勉強した。

④ 個別教師Campには優しい丁寧な分かりやすい先生ばかりいる。

⑤ よく晴れた夜空を見上げると星が輝いている

⑥ 宿題いま僕がやるべきことはそれだ。

 

どうでしょう、これくらいの短文なら読点が無くても意味は通じますが、やはり打った方が読みやすいと思います。

読点のはたらき

「読点」のはたらきはよくご存じだと思いますが、「読点」がないとどうなるかも検証してみたくなりました。お付き合いください。

 

① 数学と英語のワークを今週中に終わらせ来週は国語と理科社会に取り掛かる計画を立てた。

② 数学と英語のワークを今週中に終わらせ来週は国語と理科社会に取り掛かる計画を立てた。

③ 数学と英語のワークを今週中に終わらせ来週は国語と理科社会に取り掛かる計画を立てた。

④ 数学と英語のワークを今週中に終わらせ来週は国語と理科社会に取り掛かる計画を立てた。

①は読点を打ってない文ですね。これくらいでもまだ読めますが、読みづらいです。

②と③は読点の打つ場所を変えたものです。

②と③を比較すると、③ではワークは英数の2科と読めますが、②ではワークは英語だけのようにも読み取れます。

④はもう単語レベルといっても良いくらいに乱れ打ちです。ここまでいくと、読み手は「読点」で一時停止させられてしまい非常に読みにくいです。

 

「読点」はその有無はもちろん、どこに打つかによっても文の意味を変えてしまうはたらきがあります。

 

作文や小論文では添削が必須

受験で必要な「作文」や「小論文」は当然ですが、記述式の問題でも自分の意図する内容から逸れて

減点された経験がある人も多いのではないでしょうか。

 

先に挙げた例文は多少大げさに感じるかもしれませんが、意外に似たようなミスは散見されます。

やはり添削は受けてください。

そして皆さんの持つ表現力を遺憾なく答案用紙に書いてほしいと思います。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。

 

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【この記事を書いた人】
西村 仁志
【略歴】
公立大学文学部卒業。学生時代は家庭教師。卒業後は公立学校教員として勤務。
その後、塾講師として20年以上経験あり。現在は個別ena河辺校長。
都立立川国際中、私立明大中野八王子中などに合格実績を出し、高校・大学受験においても都立八王子東・国分寺高校や明治大学、法政大学などGMARCH合格者を輩出。
これまでの経験を踏まえ役に立つ情報を楽しく発信していきます。

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