長崎県の公立高校受験対策

長崎県公立高校入試のうち、後期選抜（一般入試）についてですが、調査書（5段階評価×9教科＝最高45点満点を中学1年から3年の合計した点数）、学力検査の結果（各100点満点×国社数理英（聞き取りテストあり）の５教科＝500点満点）と面接の結果、その他の書類などから総合的に判断します。各高校がそれぞれの選抜資料の割合を決めて選抜します。
ここでは主に、学力検査（一般入試）の対策について述べていきます。

長崎県の公立高校の一般入試の傾向と対策

長崎県の公立高校の国語

　国語は大問が4つあり、現代文2問、古典1問、会話作文問題1問の構成となっています。現代文は論説文と小説で一般的な他の都道府県の出題タイプと同じ構成なので、演習は他府県の公立高校の一般的な国語の試験で可能です。文章が長い傾向にあるので、長い文章をなるべく早く読む練習をすることが重要です。また、設問を素早く正確に回答する練習をしておく必要があります。全体的に難易度が高いというわけではないので、その点の特別な対策はさほどいらない。ただし、少し長めの記述問題や作文問題は出題されるので、苦手な人はその部分の対策は必要です。

長崎県の公立高校の数学

　数学は大問が６つあり、大問1が小問の集合問題です。他の都道府県に比べると小問の得点配分が約3割と少な目です。ただ、全設問の難易度が高いわけではなく、どこかで見たことがある様な一般的な問題が多いので、しっかりと対策すれば小問以外でも確実に得点を伸ばしやすいでしょう。全体の設問数が35問前後あるので、ゆっくりと問題を回答している時間はないです。解ける問題を素早く見つけて解き進めることが重要です。

長崎県の公立高校の英語

　英語は、「リスニング」と「筆記」があります。リスニングは英文を聞いて、図やグラフを選択する問題に加え、メールの文面を見て答えを選ぶ問題も出題されるため問題の形式を把握することが重要です。絵や問題文を見て、どのような問題が出るかを予想したり、疑問詞を聞き逃したりしないようにしましょう。筆記は長文読解が２題と英作文が１題で構成されています。どちらも問題の内容を理解しているかを問われる問題です。長文読解は内容を問う選択問題や要約文が出題されるので、文章の内容を読みつつ、整理できるようにしましょう。

長崎県の公立高校の理科

　理科は大問が8つあります。物理、化学、生物、地学のそれぞれの分野から2問ずつ出題されます。問題の出題形式は選択問題と記述問題で、それぞれ半々の割合で出題されます。 難易度は全国の公立高校入試の中では少し高めであるといえるでしょう。ただし、構成は同じなので、他の都道府県の公立高校入試の理科の問題は対策になるといえます。出題テーマはかなり広い範囲から出題されるので、苦手な分野があると致命的な失点をする可能性があるので、幅広く学習しておくことをすすめます。

長崎県の公立高校の社会

　社会は大問が6つ出題されます。地理から2問、歴史から2問、公民から2問で、設問数は合計45問前後なので少し多めの出題数であるといえます。問題の難易度は高くないので、基本的な所から標準レベルの問題を解答できる力を付けていればある程度の得点は獲得できるでしょう。ただし、全体の難易度が高くない以上、社会が苦手な生徒でも難関校を受験する場合は記述式の問題も解けるようにする必要があります。記述式、資料問題なども確実に得点できるように準備しておきましょう。

　長崎県の公立高校入試は、主に調査書点（内申点）と学力検査の点数（一般入試）によって決まりますが、そのバランスについては各高校によって異なります。よって基本的には長崎西高校や長崎北陽台高校などの最上位高校～佐世保西高校などの中堅上位高校についての概略となります。

長崎県の公立高上位校に向けた内申点対策

　長崎県の公立高校入試では、９教科を５段階評価で中学校３年間の内申点が必要です。 135点満点となっており、中学3年間の内申点を均等な割合で評価します。中学1年・2年の内申点も重要となるので、中学3年になってからではなく、早くから定期テスト対策を真剣に取り組む必要があります。上位校への合格を考えると、110～120以上の点数があることが望ましいです。

長崎県の公立高上位校に向けた一般入試対策

　一般入試（学力検査）の対策については、実際の内申点（調査書点）との兼ね合いもありますが、上位校を目指すのであれば各教科平均して8割以上の得点は目指したいところです。もちろん5教科の合計点数で考えることになるので、8割以上を目指すということになります。9割近く取れれば、内申点（調査書点）が問題なければ合格圏といえます。

長崎県の公立高校の入試日程

　長崎県の公立高校入試は、「前期選抜」と「後期選抜」となっています。例年では前期選抜の入試日は2月上旬で実施され、1週間ほどで合格発表となります。また、後期選抜の入試日は3月上旬に行われ、合格発表は選抜日から1週間弱で行われます。 　よって、基本的には他の都道府県に近い日程となっています。海外からの帰国やお引越しなどの関係で長野県の公立高校に他県から受験するような場合は、よく日程を把握しておきましょう。

長崎県の公立高校の入試内容

　長崎県の公立高校の入試は2月に実施される「前期選抜」と3月に実施される「後期選抜」があります。 　「前期選抜」では、中学校長の推薦が不要なので、希望する全受験生が出願できます。各高校の特色をいかした「A特色選抜」と文化やスポーツで優れた能力を有し、活動を継続する者を対象とする「B文化・スポーツ特別選抜」の2つの志願区分があります。選抜には、書類に関しては調査書（5段階評価×9教科を中学1年から3年までの合計した点数）と志望理由書、その他の書類、検査に関しては全校共通の基礎学力検査（各40点満点×国数英の3教科＝120点満点、3教科合わせて60分）、面接があります。その他の検査としてプレゼンテーション、作文、小論文、実技などの検査も行う場合があります。前期選抜で合格できなかった場合は、後期選抜に出願できます。 　「後期選抜」では、国語・社会・数学・理科・英語の5教科を試験科目とし、調査書との合計点で合否を決定します。多くの高校では面接も実施しています。調査書は中学1年から中学3年までの成績が合否判定に使われるので、早いうちから定期テストに力を入れて取り組む必要があります。科目ごとの対策については上述しておりますので、そちらもご覧ください。

長崎県の公立高校の学区域

　前期選抜の「A 特色選抜」と後期選抜では、普通科の通学区域は7学区に分かれています。中学校長が認めた場合は、学区外の普通科も受験できますが、入学できるのは募集定員の7％以内です。また、調整区域として、隣り合う学区にある一部の高校にも志願できます。普通科以外の学科および前期選抜の「B 文化・スポーツ特別選抜」は県内全域の高校に志願できます。

～志望校別学習プラン～

　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　

	対象校	学習内容
プランA	長崎西高校（普通科理科系・普通科）、長崎北陽台高校（理数科）、佐世保工業高等専門学校（機械工学科・電気電子工学科・電子制御工学科・物質工学科）、長崎東高校、諌早高校、島原高校（理数科）など	上位校向けのハイレベルなテキストで中3夏までに全単元の学習を終えるように進めていき、夏からは入試対策に特化します。
プランB	佐世保西高校、長崎南高校、佐世保南高校、大村高校（普通科）、西陵高校、長崎工業高校（機械科・機械システム科）、猶興館高校（理数科）、島原高校（普通科）など	公立高校向けのテキストと教科書準拠ワークを併用します。入試に向けた学習を行いながら定期テスト前には内申点対策としてテスト対策を行います。
プランC	上記以外の長崎県立高校	定期テスト対策を行い、内申点を確保します。2学期期末テスト後から入試対策に向けた演習を行います。