新潟県の公立高校受験対策

新潟県公立高校入試のうち、おもに一般選抜についてですが、内申点の合計は中1から中3の9教科が各学年とも5段階で評定し、合計135点満点(5段階評価×9教科×3年分＝最高135点満点）となります。学力検査の得点(5教科500点満点)と内申点の合計をそれぞれ1000点満点に換算し、学校・学科ごとにあらかじめ定められた「調査書と学力検査の比重」に基づいて総合得点が算出されます。令和5年度入試では、学習の記録の換算点（内申点）：学力検査の比重は3：7、4：6、5：5のいずれかの方法で実施します。また、学校独自検査（面接、実技検査、筆答検査など）を実施する場合は、配点は最大500点満点で総合得点に加えられます。令和5年度入試では、新潟中央高校の音楽科で実技検査として実施されます。
ここでは主に、学力検査（一般入試）の対策について述べていきます。

新潟県の公立高校の一般入試の傾向と対策

新潟県の公立高校の国語

　２０２１年度は大問４題構成でした。大問１は漢字の読み書きで、こちらは毎年必ず出題されるものなので紛らわしい漢字や書き誤りやすい漢字はしっかりとおさえておきましょう。大問２は文法や敬語が出題されました。選択問題ではありましたが、やや難問も出ます。漢字・文法は教科書でも十分対策できるので、知識を身に付けましょう。古文は基本的な知識を身に付けた上で多くの作品に触れて読解力をつける必要があります。そして、内容を読み取る練習を重ねていきましょう。作文問題は出題されることはありませんが、その分記述問題が多く見られます。要旨や筆者の伝えたいことをまとめられるよう練習する必要があります。

新潟県の公立高校の数学

　問題は、大問６題の小問数２９問前後で構成されています。大問１・２では基本的な数学能力を問われる問題が出題されています。大問１は数・式、平方根、連立方程式等の計算問題や円の性質と角度、標本調査などが出されます。大問２は連立方程式の文章題、確率、関数とグラフ、作図が主です。大問３以降は、証明、平面図形・空間図形、規則性などの応用問題が出題されています。出題範囲は偏りがないので、全分野の基礎をしっかりと身に付けておきましょう。単元別ではなく融合問題で出題されることが多いので、苦手な単元は早めになくしておくことが重要です。

新潟県の公立高校の英語

　２０２１年度は、大問構成が変化しましたが出題の傾向は変わっていません。リスニング問題は１００点中３０点と比重が高いのでしっかりと対策しておきたいものです。英語の質問に対する答えを選ぶ問題で、難易度は平均的なものです。記述式問題も配点が高いですが、教科書で学習した文法や単語で対応できるので、日頃から復習をしておきましょう。難しいものではなく、いろいろな種類の読解問題を読んで慣れておくことが必要です。日本語でも記述する問題もあるので、的確に答えられるようにしましょう。

新潟県の公立高校の理科

　例年、物理・化学・生物・地学の各分野から均等に出題されます。内容は、１つのテーマについて実験・観察を扱って、その操作・実験計画・観察データや資料について考察する問題が多いです。出題形式も多岐にわたり、語句の記述・文章記述・化学反応式の記述・計算問題などが出題されます。科学的思考力・表現力を問う問題で、複数単元が融合された問題が出ることも予想されます。基礎的な用語をしっかりと確認しておくことと、教科書の内容は全てが範囲になるので図や表、資料も隅々まで理解しておくことが必要です。日頃の授業では積極的に実験・観察に参加しましょう。

新潟県の公立高校の社会

　大問６題構成が定着してきています。内容は、日本・世界地理各１題、歴史２題、公民２題で２０２１年度の小問は３５題でした。短文記述問題や、資料を用いた問題もあり応用力も求められています。地理的分野では地図・統計資料を用いて諸地域の特色を問う問題になっています。地図の見方に慣れ、資料を正確に読む力をつけましょう。歴史的分野では、古代から現代までの歴史の流れや各時代の重要事項を問われます。年表で歴史の流れをつかんで、政治・社会・文化について広く確認しておくことが重要です。大まかに基本的事項を時代ごとにノートにまとめると良いでしょう。公民的分野は、幅広く基本的事項を理解しているかが問われています。政治や経済の基本的な仕組みを理解し、ニュースで時事問題にも注目しておきましょう。

　青9教科を5点満点で3年分評価し、最高135点満点となります。もちろん点数が高いに越したことはありませんが、上位校への合格を考えるとおおよそ110～120以上の点数があることが望ましいです。

　この点についてはお通いの公立中学校などでもお話があるかと思います。中1、2年の成績も影響するため、提出物や定期テストの勉強などは3年間しっかり頑張りましょう。

新潟県の公立高上位校に向けた内申点対策

　一般入試（学力検査）の対策については、実際の内申点（調査書点）との兼ね合いもありますが、上位校を目指すのであれば各教科平均して80点以上の得点は目指したいところです。もちろん5教科の合計点数で考えることになるので、400点以上を目指すということになります。450点～470点近く取れれば、内申点（調査書点）が問題なければ合格圏といえます。

新潟県の公立高上位校に向けた一般入試対策

　一般選抜は学力検査・学校独自検査・内申点で合否を判断します。学力検査は国語・数学・英語・理科・社会の５教科合計５００点満点を１０００点満点に換算します。学力検査は全教科試験時間は５０分です。学校独自検査はほとんどの学校で面接・実技検査・課題作文・英語または日本語による筆答検査などから１～２つを実施します。合否は、内申点と学力検査点の比重を３：７、４：６、５：５のどれかで総合得点を算出し、学校独自検査を実施する場合、その結果（最大５００点満点）も総合得点に加算します。

新潟県の公立高校の入試日程

　新潟県の公立高校入試は、「特色化選抜」、「一般選抜」、「欠員補充のための2次募集」となっています。令和5年度では選抜特色化選抜の実施日は2月13日で、2月15日に内定通知が発送されます。また、一般選抜の学力検査実施日は3月8日で、学校独自検査実施日は3月9日です。合格発表は3月16日に行われます。尚、一般選抜には追検査が3月13日、14日に設定されています。欠員のための2次募集は3月23日に学力検査等が実施され、翌日24日に合格発表となります。 　学校独自検査を受検する場合は2日連続の試験となります。令和5年度入試で学校独自検査を実施する学校は新潟中央高校の音楽科のみの予定です

新潟県の公立高校の入試内容

　特色化選抜は、中学校在学中にスポーツ活動、文化活動、科学分野の活動等で秀でた実績があり、入学後も高校において引き続き活動する意志が明確であること生徒が対象となります。高校ごとに実績の分野や基準等の要件を設けているので「特色化選抜出願のための実績要件」を確認しましょう。検査では志願者全員に個人面接が行われ、学校・学科によっては面接以外に必要な検査が行われます。 　欠員補充のための2次募集は全日制、定時制の過程のうち、1人でも欠員が生じたすべての学科で実施します。対象は公立、私立を問わずいずれの高校にも合格していない人です。国語、数学、英語の3教科で学力検査を実施するほか、面接が行われます。 　また、「海外帰国生徒等特別選抜」があります。一般選抜、欠員補充のための2次募集において、志願者がある学校・学科で実施されます。学力検査は数学・英語の2教科と日本語による作文です。また、志願者に面接が行われます。出願には県教育委員会の事前審査が必要となります。

新潟県の公立高校の学区域

　新潟県では2008年に学区制が廃止され、現在は県内全域のすべての高校・学科に出願することができます。

～志望校別学習プラン～

　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　

	対象校	学習内容
プランA	新潟高校（理数科）・新潟高校（普通科）・新潟南高校（普通科理数コース）・高田高校（理数科）・長岡高校（理数科）・新潟南高校（普通科）など	上位校向けのハイレベルなテキストで中3夏までに全単元の学習を終えるように進めていき、夏からは入試対策に特化します。
プランB	高田北城高校（普通科）・長岡大手高校（普通科）・柏崎高校（普通科）・新津高校（普通科）・巻高校（普通科）・長岡向陵高校（普通科）・三条東高校（普通科）・新発田南高校（普通科）・新潟中央高校（普通科）など	公立高校向けのテキストと教科書準拠ワークを併用します。入試に向けた学習を行いながら定期テスト前には内申点対策としてテスト対策を行います。
プランC	上記以外の新潟県立高校	定期テスト対策を行い、内申点を確保します。2学期期末テスト後から入試対策に向けた演習を行います。