大阪府の公立高校入試対策
お子様の大阪府公立高校合格を目指す方へ
現在大阪府にお住まいで公立高校への進学を目指す方や、大阪府公立高校への進学を希望される方、さまざまおられるかと思いますが、人によっては「〇〇高校への進学を目指しています」と具体的に志望校が決まっている方も、「とりあえず地元の公立高校かな?」と思っておられる方も、「偏差値△△ぐらいの公立高校に行ってほしい」とお思いの方も、いろいろかと思います。
本ページでは、それぞれのタイプに合わせて、重要なポイントをお伝えしていきます。
とりあえず大阪府公立高校への進学を目指す方はこちら
大阪府の公立高校の入試には、「一般入学者選抜」(以下、一般選抜)「特別入学者選抜」(以下、特別選抜)があります。
一般選抜では、まず国語・数学・英語の3教科を、各高校がそれぞれ難易度の異なるA・B・Cと呼ばれる3種類の問題形式から選択します。残りの社会・理科を加えた5科目を試験教科としています。1科目90点満点×5教科の450点満点を、高校ごとに設定している満点に換算します。また、内申点は中1から中3までの成績から算出され、9教科の5段階評定の内訳として中1と中2は2倍に、中3は6倍して点数化します。この学力検査点と内申点の比重は「3:7」、「4:6」、「5:5」、「6:4」、「7:3」などから各高校で定めた比率を用いて総合点を出します。平成28年度の入試から内申点が絶対評価となり、上位の高校を目指す場合は内申点で差がつきにくいため、より入試での得点を重視される形になっています。上述した筆記試験と内申の評定でほぼ得点が決まりますが、残りは自己申告書を参考にして判断しますので、筆記試験だけでなくこの自己申告書も学校の先生などに繰り返し見てもらうようにしておくことが大切です。
一方、特別選抜でも一般選抜と同様に5教科の入試を行います。ただし、特別選抜の国語・数学・英語の難易度はA・Bの2段階に分けられ、C問題の出題はされません。1科目45点満点×5教科の225点満点を高校が設定する満点に換算します。また、内申点においても違いがあり、中1から中3の12月までの成績から算出され、9教科5段階評定も中1と中2は等倍で、中3は3倍した点数の合計が内申点になります。この内申においては3年の2学期までの成績が反映されますので、早めの対策が求められます。この内申点と学力検査点の比重は一般選抜と同様です。大きな違いは特別選抜の多くの学校で、実技試験が実施されます。コースによって内容や配点の基準も大きく異なり、かつ特別選抜は一般選抜よりも早く試験が実施されますが、特別選抜に合格した後は一般選抜を受験することが出来ませんので、十分相談してから決めるようにしましょう。
ここでは主に、学力検査(一般入試)の対策について述べていきます。
大阪府の公立高校の一般入試の傾向と対策
大阪府の公立高校の国語
コロナ対策に伴う休校に配慮し、出題範囲の縮小はありましたが、出題内容の大きな変更はありません。昨年の平均点はA・B・Cいずれも6割前後と5教科の中でも平均点が高い科目です。漢字は普段学校で習ってきたことをしっかり身につけられるよう、継続的に勉強していきましょう。随筆や論説文が出題される現代文の読解問題は、説明的文章・文学的文章のどちらが出題されても問題がないようすること、また記述問題の配点が大きいため、字数制限内でまとめる練習をしておきましょう。古文は、基本文法の理解や前後の文を意識して読解する練習をしておくこと。作文においては、本番を想定して時間を測って書き、それを先生などに見てもらうなど練習を積んでおくことが大切です。
大阪府の公立高校の数学
過去の出題範囲からA・B・C問わず、大問1では基礎的な計算能力が求められます。学校の授業や教材をしっかりと理解し、小問群では出来るだけ短い時間で解けるようにし、かつ確実に得点出来るよう勉強していきましょう。また、図形や関数・グラフの融合問題、図形の計量問題も得点源として確保しておくために、教科書の章末問題や市販の問題集で応用レベルまで確認しておきましょう。中でも空間図形は難易度の高い問題にも対応できるようにしておくと差をつけられるのでおさえておきたい。証明や求める過程を記述する問題が出題されるため、思考力を問う問題にも慣れておくことが重要です。
大阪府の公立高校の英語
出題傾向に大幅な変更点はないが、語彙・文法知識・内容に関わる問題が出題されるなど、どのような形式の問題が出題されても解けるだけの実力をつけておく必要がある。リスニング問題は事前にCDなどで英語に触れる機会をつくり、耳を慣らしておくと良い。また長文読解問題では、A問題であれば比較的簡単な長文を読み。おおまかに意味をつかみ取る練習をしておくとよい。B・C問題は文章量が多く、語彙力を求められる。また、素早く読めるようにする必要があるため、英文構造の理解に努めておこう。英作文については英問英答の記述式になるため、特に語彙・文法知識・文構造の知識が求められるため、学校の先生など添削を繰り返し行ってもらいながら実力をつけていきましょう。
一般選抜および特別選抜の英語の学力検査において、外部機関による英語判定テストのスコア(成績)等を活用する制度が導入されています。活用するにあたり、スコア等に応じた読み替え率を定め、読み替え率により換算した点数と英語の学力検査の点数を比較し、高いほうの点数を学力検査の成績とします。英語資格(外部検定)を活用する場合は、出願時に証明書の写しを提出。
英語資格(外部検定)の活用は、「基礎的問題」「標準的問題」「発展的問題」のすべての検査問題が対象となります。
大阪府の公立高校の理科
基礎的な知識を問う問題や実験・観察結果を考察する問題などが出題されているが、応用的な知識理解を求める問題はほぼ出ないため、基礎的な知識を複合した問題に対応できるように様々なパターンの問題に対応できるように練習しておくことが必要である。教科書や参考書を使用し、頻出される重要語句や基礎知識を整理しておきましょう。その言葉がどのような意味なのか、簡潔に説明出来るような練習をしておくと良い。基礎知識が身についたら過去問を解きながら実践的な演習を行いましょう。理科は暗記することが多い科目だけに、原理原則から確実に覚えておくことで複合的な問題にも太刀打ちできるようになる。理解することを意識しながら勉強を進めていきましょう。
大阪府の公立高校の社会
出題される問題として基礎事項の確認問題のほか、資料の読み取り、文章の記述を求める問題が出題され、思考力や表現力が問われる問題となっている。地理的分野では教科書内容を十分に理解しておくことが必要。地図や資料などを参照して読み解けるよう練習しておこう。歴史的分野では、年表や史料を参照し、教科書にある用語や人名を覚えておき、意味内容と人物の詳細、同時代の世界の動きと日本との関係を整理しておこう。公民的分野においては憲法・政治の仕組み、財政・経済一般の基礎事項を整理しておくだけでなく、新聞やテレビのニュースでも、公民に関する話題はおさえておきましょう。
北野高校、天王寺高校など上位校を目指す方はこちら
公立高校の入試は1科目90点満点、5科目450点満点で実施され、理科・社会の問題はどの学校を受けても共通ですが、英語・数学・国語では入試問題は難易度に基づきAからCまでの3タイプあります。「A(基礎的問題)」「B(標準的問題)」「C(発展的問題)」となっていて、Cが一番難しく、文理学科などの難関校はすべてC問題を採用しています。ただ、その問題も例年細かな変化が起こっています。たとえば、数学だけB問題で英語と国語はC問題にする高校もあれば、昨年までC問題を使っていたが、今年からはB問題にするなどの高校もあります。CからBに変更した公立高校の場合、難度の高い問題演習での判定ができないため入学者の実力レベルが懸念されます。2年後、3年後の進学実績に影響が出るかもしれません。
大阪府の公立高上位校に向けた内申点対策
大阪の公立高校入試では、調査書は5段階評価で9科目45点満点です。1年生と2年生は2倍、3年生は6倍になるので、中3の調査書のウェイトが圧倒的に高く、それは生徒も理解しています。ですので文理学科を狙う生徒はオール5を狙って、中3になると一生懸命に定期テストの勉強をする生徒が多いと思います。ただ通知表の評価が1つ上がっても実質6点分。文理学科の得点配分は7:3で、調査書は10分の3となり、6点よりもさらに圧縮されます。その分は、入試当日の計算ミスがなくなれば十分にカバーできる範囲です。真面目な生徒ほどオール5を狙う傾向がありますが、入試の実力重視で考えた方が良いでしょう。
しかし3年生の内容は、1、2年生の基礎ができていることが前提でありますので、上位高校を目指す生徒は1、2年生の時にもいい成績を修めている傾向にあります。なので、基礎を積み上げていくうえで成績は大事であるといえるでしょう。
大阪府の公立高上位校に向けた一般入試対策
調査書と入試の得点配分は学校によって異なります。IタイプからVタイプまであり、たとえば、Iタイプが7:3で、7が当日の入試の点数、3が調査書です。Vタイプはその逆の3:7で、当日の入試の点数は3割で、7割が調査書で決まります。
先ほどのA、B、Cの3パターンの問題が各科目にあるので、英・数・国では9パターンあるわけです。そこに点数配分でIからVタイプまであるので、45通りの入試パターンが理論上成立します。中学3年生がそれだけのパターンに対応するのはかなり難しいことでしょう。私たち塾では「今年からはB問題に変わったので、その対応をしよう」といった形で、個別にアドバイスをします。また公立高校の模擬試験「大阪府公立対策模試」では、C問題を使う高校用とC問題を使わない高校用の2種類に分けて細かな対応をします。
英検2級を取得している生徒は、C問題の対策をせずに入試当日の8割の点数が保障されます。今年の春のデータでは、英検2級以上取得者で、C問題を受験して80%以上の得点を獲得できた生徒は15%程度。ですので、残りの85%の生徒は2級を取得しておいて良かったと安堵することになるわけです。
たとえば文理学科トップの北野高校は定員320名ですが、受験者のうち336名が2級を取得しています。定員を超えていますので、北野高校を受験する生徒は基本的に高校1、2年生レベルの英語力がすでにある状態で入学している状況です。北野高校の生徒にとっては実質4科目入試になっているのです。
文理学科を設置する残り9校も英検2級取得者の人数を発表しています。取得者数が300名を超えているのは北野高校だけですが、大阪府のナンバー2である天王寺高校は250~300名。ほぼ同規模で茨木高校が続き、150~200名で大手前高校、豊中高校、三国丘高校と並びます。100~150名には四條畷高校。つまり英検2級取得者の人数が、文理学科のランキングと同じになっています。
あまり大阪府公立高校について詳しくない方はこちら
大阪府の公立高校の入試日程
例年では、特別選抜が2月中旬に行われ、1~2週間ほどで合格者発表となります。その後3月上旬に一般選抜が行われます。選抜回数については、特別選抜は実技検査を行う学科に限られるため、実質受験出来るのは1回です。ただし、受験する高校の別の学科を志望する場合は、複数志望して受験に臨むことが可能です。この選抜において、志願者数が募集定員に達しない、いわゆる「定員割れ」があった学科などでは、二次選抜が行われる場合があります。
大阪府の公立高校の入試内容
一般選抜は、普通科や文理学科をはじめ、多くの学科で定員のすべてを募集します。出願は1校1学科ですが、募集人員を複数の学科ごとに設定している高校では、それぞれ第1志望、第2志望とすることができます。
一般選抜では、すべての受検生が5教科(国語・社会・数学・理科・英語)の学力検査を受けます。国語・数学・英語の学力検査問題は、難度別にそれぞれ3種類作成され、どの問題を実施するかは各高校が選択します。選抜資料は、おもに学力検査の成績(450点満点)と調査書の評定(内申点)(450点満点)が基本となります。学力検査点:調査書の評定(内申点)の比率を、7:3、6:4、5:5、4:6、3:7などから各高校が定めた倍率のタイプを用いて総合点を算出し、募集定員の90%は総合点の高い順に合格者を決定します。全員が提出する自己申告書と調査書(内申書)の「活動/行動の記録」は合格ライン近くのボーダーゾーンの合否判定に用います。
特別選抜は、グローバル探究科、美術科、体育に関する学科など一部の専門学科と総合学科(エンパワメントスクール)で定員のすべてを募集します。全員が学力検査と、学科により実技検査または面接を実施します。
実技検査を実施する学科の選抜資料は、おもに学力検査の成績(225点満点)、調査書の評定(内申点)(225点満点)、実技検査の成績です。学力検査点:調査書の評定(内申点)の比率は、7:3、6:4、5:5、4:6、3:7などから各高校が定めた倍率のタイプを用いて算出し、学力検査の成績と調査書の評定(内申点)の合計に実技検査の成績を加えた総合点の高い順に合格者を決定します。自己申告書と調査書(内申書)の「活動/行動の記録」はボーダーゾーンの合否判定に用います。
面接を実施する学科の選抜資料は、学力検査の成績(225点満点)、調査書の評定(内申点)(225点満点)、面接の評価、自己申告書、調査書(内申書)の「活動/行動の記録」です。学力検査が一定基準に達した人の中から募集人員の50%を上限に、面接、自己申告書、調査書(内申書)の「活動/行動の記録」をもとに合否が決まり、残りは総合点で合否が決まります。
国語・数学・英語の学力検査問題は、難度別にそれぞれ2種類作成され、どの問題を実施するかは各高校が選択します。
大阪府の公立高校の学区域
大阪府高等学校の通学区域は、2014年度の入学者選抜(入学試験)以降、全ての大阪府立および大阪市立・堺市立・岸和田市立・東大阪市立の公立高校は、大阪府内全域から出願が可能となっている。
なお、府内唯一の国立の大阪教育大学附属高等学校は、3校舎(池田校舎、天王寺校舎、平野校舎)とも明確な学区を定めていないが「保護者と同居し、通学時間90分」などと定めている。
個別教師Campの大阪府公立高校入試対策
~志望校別学習プラン~
対象校 | 学習内容 | |
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プランA | 北野高等学校 (文理学科/公立)・天王寺高等学校 (文理学科/公立)・三国丘高等学校 (文理学科/公立)・茨木高等学校 (文理学科/公立)・大手前高等学校 (文理学科/公立)・高津高等学校 (文理学科/公立)・生野高等学校 (文理学科/公立)・豊中高等学校 (文理学科/公立)・四條畷高等学校 (文理学科/公立) | 上位校向けのハイレベルなテキストで中3夏までに全単元の学習を終えるように進めていき、夏からは入試対策に特化します。 |
プランB | 大阪市立高等学校 (英語科/公立)・清水谷高等学校 (普通科/公立)・三島高等学校 (普通科/公立)・箕面高等学校 (普通科/公立)・大阪市立東高等学校 (普通科/公立)・夕陽丘高等学校 (普通科/公立)など | 公立高校向けのテキストと教科書準拠ワークを併用します。入試に向けた学習を行いながら定期テスト前には内申点対策としてテスト対策を行います。 |
プランC | 上記以外の大阪府立高校 | 定期テスト対策を行い、内申点を確保します。2学期期末テスト後から入試対策に向けた演習を行います。 |
~要項~
コース:個別指導コース(教師1:生徒2)
時間:1コマ40分、ご都合の良い日時の授業をご自身でご予約ください。
教科:国語・数学・英語・理科・社会からお選びください。(複数選択可)
内容:上記の志望校別学習プランと現在の学力等に応じて指導していく「レベル別単元学習」と、大阪府の公立高校入試の出題傾向に沿った指導を行う「直前都道府県別公立高校対策コース」にて対策を行います。
ごあいさつ
近畿地方担当責任者
森部亘
明治大学法学部卒業
お子様にとって最適な入試対策を提供します。
大阪府公立高校入試の出題傾向の分析結果をふまえて、得点力アップのコツを伝授いたします。
大阪府公立高校の入試対策は、個別教師Campにお任せください。