こんにちは、個別教師Campライターの西村です。
GW中はブログ更新もちょっとお休みをいただきましたが、また再開です。
今回は4月にも上げましたが、中高生がなりたい職業から「教師」にスポットを当ててみたいと思います。高校生の「なりたい職業ランキング」では、「看護師」と並ぶ上位に「教師」がランキングされています。個人的にはちょっと意外な気もしますが、とても素晴らしいですね。
ただ最近では、教員不足の深刻さがニュースにもなっています。実際に、文科省が行った調査では、去年5月時点で全国の小中高校などで2,000人以上の教員が不足している実態が明らかになっています。
では「教師になるには」について一緒に見ていきましょう。
【高校卒業後の進路は?】①教師とは?
まず、「教師」とは何かについて。
「教師」とは、小・中・高校などで(学習指導要領に沿って)教科指導を行うことの他、生徒や児童の生活指導にもあたる職業です。教育職員免許法に基づく免許状をもつ教員の正式な呼び名は「教諭」といい、幼稚園教諭・小学校教諭・中学校教諭・高等学校教諭・盲学校教諭・ろう学校教諭・養護学校教諭などがあります。子どもたちの育成を通じて社会貢献できる職とも言えます。
【高校卒業後の進路は?】②教師になるには?
教師になるためには、まず教員免許の取得が必要になります。大学の教育学部に進学する方法と、教育学部以外の他学部他学科でも教職課程を履修することで取得可能です。
大学の教育学部とは
「教育学」を専門に学ぶ学部です。人間の成長・発達を身体的側面だけでなく、心理的な側面からも学びます。また教育の歴史や教育に関する社会的問題など、教育について多方面から学習する学問というわけです。
そしてこの学部はさらに大きく二つに分けられ、
①教育学部→教育学を中心に学ぶ一般的な教育学部
②教員養成系学部→学校の先生になることを目的にし、教員免許を取得するためのカリキュラムが組まれる。
①の教育学部の場合、教員免許取得に必要な科目が必修科目に入っていないこともあるために選択科目から選んで、単位を取得する必要もあります。
メリットとしては、
・教育実習の時期が3年次から行けることもある。
・教育学といった教員として必要な学問を専門的に学べる。
・教員採用試験の対策がカリキュラムとして組まれている。
(教育学部以外の)学部の場合
教職課程がある学部なら免許の取得は可能です。
この場合は各学部の必修科目とは別に教職課程を履修するので、その分、学習内容や費用の負担は増えます。
メリットとしては、
・それぞれ(の教科)の専門分野が学べるので専門性が活かせる。
・教員免許を活かして教師になるパターンと、学部の専門分野を活かして一般企業に就職するパターンが可能でもある。
学習指導がメインでもある教師ですが、教科学習についての知識は、それぞれの学部学科でも多少はやりますが、基本は小中高校で学んだことがベースになります。そもそも、その下地がなければ大学での学習についていけないこともあります。
そうなると今の学習は、受験のためだけでなく、将来の仕事にも直結するのです。
文科省のHPには、「教員免許状」が取得できる大学等も紹介されています。下記リンクから入ってもらうと各学校の項目があります。幼稚園教諭など全ての免許状取得に関するものですのでご参考にどうぞ!
令和3年4月1日現在の教員免許状を取得できる大学(リンク付き)
大学での単位取得で教員免許状を取得でたら、地方自治体や、私立学校の採用試験に合格することが学校教員になるためのルートとなります。
【高校卒業後の進路は?】③教員免許の種類は?
教員免許の種類としては、
二種→短期大学あるいは四年制大学を卒業したもの
一種→四年制大学の教育学部や教育課程を卒業したもの
専修→一種免許を保有し、大学院で所定の単位を取得し、修了したものが取得できます。
といった種類があり、それぞれはどういった学校を卒業したかによって変わってきます。
しかし、実際に現場においてはその仕事内容に差があるものではありません。
【高校卒業後の進路は?】④“先生”として
各地方自治体や私立学校で行われる採用試験に合格し、赴任校が決まればあなたも“先生”として教壇に立つことになります。しかし、教員としては本当はここからがスタートになるわけです。
みなさんが接してきた先生方も、教育現場で様々な経験を経ているわけで、大学までで学んできた知識と、経験から学んだことが結実することが大切ですね。
当たり前のことですが、生徒たちは、同じ学年同じ年齢でも、ひとりひとりがいろんな個性を持ってます。教師としてのスタンス、どのよう接していくかは平等さが必要ですが、指導法については、一様に同じでは通用しないこともあります。
様々な個性の中で、自分の持てる力を存分に発揮し、ともに成長していく職業とも言えるでしょう。
教員を取り巻く状況についても多くの報道や情報があります。
しかし、それはどの職業でも同じです。要はどれだけの意識を持ってどのようにチャレンジしていくか。
時代は、IT化しデジタル端末を利用した学習や、オンライン授業などここ数年でも大きく変貌している環境ではありますが、私たち自身は生身の人間です。結局は、人としてどう接していくかが一番なのだと思います。
今回は「教師」について書かせてもらいました。
教員志望の皆さんだけでなく、どのような職種においても、いま頑張っていることが将来へとつながっています。毎日毎日の積み重ねが皆さんの未来を作っていきます。
頑張りましょう!
疑問や質問などありましたら、どんなことでも結構ですのでお尋ね下さい。
西村 仁志
【略歴】
公立大学文学部卒業。学生時代は家庭教師。卒業後は公立学校教員として勤務。
その後、塾講師として20年以上経験あり。現在は個別ena河辺校長。
都立立川国際中、私立明大中野八王子中などに合格実績を出し、高校・大学受験においても都立八王子東・国分寺高校や明治大学、法政大学などGMARCH合格者を輩出。
これまでの経験を踏まえ役に立つ情報を楽しく発信していきます。