こんにちは、個別教師Campライターの内海です。今回は、入試も間近に近づいている、都立高校入試の数学について書いてみようと思います。
数学の平均点推移と全体の構成
平均点推移
・令和4年度 59.0点
・令和3年度 53.3点
・令和2年度 61.1点
・平成31年度 62.3点
・平成30年度 66.5点
都立高校入試の数学の平均点は、毎年50点後半~60点前半で推移しています。
毎年正答率が90%以上の問題もあれば、10%未満の問題もあり、問題によって難易度の差が大きいです。したがって、目標得点に応じて“解く問題”と“捨てる問題”を明確にしておく必要があります。
全体の構成
都立入試の数学は全部で5つの大問から構成されています。例年、問題の構成や傾向に変化はありません。
大問1:独立小問集合(全46点)
大問2:式の利用(全12点)
大問3:関数(全15点)
大問4:平面図形(全17点)
大問5:空間図形(全10点)
出題傾向の詳細と対策法
大問1:独立小問集合(46点)
大問1は計9問(計算8×5点+作図6点)で四則計算・比例反比例・一次関数・二次関数・連立方程式・平方根・確率・資料の整理・角度・円周角の定理などから出題されます。
どの問題も教科書レベルの問題ですので、教科書や参考書に載っている計算問題を解くようにしましょう。また、緊張感を持つためにタイマーを使って時間を計りながらやると良いでしょう。
目安解答時間5~10分
大問2:式の利用
大問2は規則性の問題・日常の現象を数学的にとらえる文章問題が出題される傾向にあります。毎年出題形式が微妙に異なりますが、令和4年度は計算規則を定義される、文字式の処理問題でした。
毎年(2)は正答率が低く、何とか対応できた人と、そうでなかった人にはっきり二分されます。大問2でしっかり点数を取るためにも数多くの問題に触れ、スピーディーに規則性を見出せるようにしておく必要があります。
目安解答時間8~12分
大問3:関数
大問3は一次関数と二次関数が組み合わさった問題となっております。
問1・問2では、関数の基本的な問題が出題され、確実に点を取っておく必要があります。交点座標や関数の変域、直線の式の求め方をよく確認しておきましょう。
問3は、与えられた条件を満たす図形の面積や座標などといった難易度の高い問題が出題されます。これは予め様々な問題を解いておき、出題形式に慣れておけば、対策しやすいと思います。
目安解答時間10~13分
大問4:平面図形
大問4は三角形や四角形を題材にした問題が出題されます。
問1は円周角の定理や内角と外角の関係などを使って角度を求める問題ですので、教科書や参考書内の図形の角度を求める問題を解くようにしましょう。
問2は毎年教科書レベルの証明問題が出ています。合同・相似条件だけでなく、図形(二等辺三角形や直角三角形など)の定義や定理も確認し、たくさんの証明問題を解きましょう。
問3は指定された図形中の面積や線分の長さを求めるといった複雑な手順を踏まないと解けない問題で、毎年正答率10%を下回ります。数学が得意で点数にしたい人は、難しい問題の参考書を使って、数多くの演習をこなしましょう。
目安解答時間12~16分
大問5:空間図形
大問5は、立方体や直方体、三角柱や四角すい等の立体を題材にした問題です。
問1は一見複雑そうに見えますが、比較的解きやすいことが多いです。まずは問1で点数を取れるように、三平方の定理を使った問題を解くようにしましょう。
問2に関しては、全問題の中で最も難易度の高い問題です。ここ数年は、体積を求める問題が出題されるため、練習しておきましょう。
目安解答時間12~16分
【都立高校受験生必見!】数学の傾向と対策法まとめ
都立高校入試の数学は、いかに計算ミスをなくせるかが勝負となってきます。一般入試まであと40日弱。悔いのないように、1日1日を大切に過ごして欲しいと思います。
内海
【略歴】
大学時代は学芸学部にて数学の微分・積分を中心に研究してきました。学生時代から個別指導塾で講師として研鑽を積み、塾講師として就職、最速で個別enaの校長に就任し現在に至ります。これまでの小学生~高校生への指導経験を活かした情報や得意科目である理系科目の情報を中心に発信していきます。