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【併願優遇とは? 確約と加点の違い?】東京都の私立高校の併願優遇制度について

2022.12.06

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【併願優遇とは? 確約と加点の違い?】東京都の私立高校の併願優遇制度について

こんにちは。個別教師Campライターの後藤です。中3のみなさんは、先週から今週にかけて「仮内申」が決定したと思います。いざ仮内申が出て、併願校に迷っている人もいるのではないでしょうか。今回は都立高校を第一志望としている受験生に向けて、東京都の私立高校が実施する「併願優遇制度」などを詳しくまとめていきます。

東京都の高校入試日程

都立高校の一般入試(学力検査)は例年2月21日が受験日となり、3月1日が合格発表日となります。一方、都内の私立高校は2月10日~12日に試験を実施し、2月13日頃までに合格発表が行われる学校がほとんどです。

併願優遇ってどんな制度?

東京都内の私立高校が実施している入試の1つに「併願優遇」という制度があります。併願優遇の「併願」とは、都立高校も受けてよいという意味です。都立高校に合格すれば、併願優遇制度を利用した私立高校への入学を辞退し、都立高校に入学することができます。しかし落ちた場合は併願優遇を利用した私立高校に進学することになります。私立高校の併願優遇を受けるための流れは以下の通りです。

 

併願優遇を受けたい私立高校の個別相談会に参加する

中学校の三者面談で併願優遇を利用することを伝える

担任の先生が私立高校に出向いて確約をもらう

 

このように、併願優遇は中学校と高校との約束です。必ず担任の先生と相談しながらことを進めるようにしましょう。

併願優遇の試験は?

上記の通り、併願優遇は中学校の先生を通し高校と事前に話し合いをした上で、2月10日~12日の学力試験を受けます。優遇の種類は「確約」と「加点」の2種類がありますが、基本的にあまりにひどい点数を取らない限りは合格できます。

 

「じゃあ家の近くでいちばん偏差値が高い私立高校の併願優遇をもらえるか、担任の先生に相談しよう!」と、その前に!

 

私立高校も無条件で誰にでも優遇を受けさせてくれるわけではありません。併願優遇制度を利用するためには、私立高校が提示している基準をクリアしていることが必須となります。その基準となるのが「内申点」です。

併願優遇を受けられる基準

出願基準はおもに内申点です。例えば「5科22以上かつ9科36以上」や「3科10以上かつ9科に1がないこと」など、高校によって基準はもちろん異なります。また、内申点以外に「中学校の欠席日数〇日以内」などの基準を設けているところもありますので、自分が併願優遇を受けたい高校の説明会や個別相談会には必ず参加して確認をしておきましょう。

併願優遇の種類

内申点の基準をクリアしていれば、併願優遇を受けられますが、先ほども述べた通り、優遇には「確約」と「加点」の2種類があります。「確約」とは合格がほぼ確定することですが、「加点」はその名の通り「当日の試験であなたが取った点数に加点しますよ」ということです。内申点が〇以上で15点加点、内申点が△以上で20点加点など内申基準に段階がある場合もあります。この場合併願優遇を使っていても、既定の点数に足りないと合格できません。加点優遇の高校を併願校とする場合は、併願校の対策も十分に行う必要があります。

 

このように一言で「併願優遇」と言ってもいろんなシステムがあるので、これもよく確認しておきましょう。

併願優遇を利用するメリット・デメリット

私立高校を一般受験しようとすると、過去問を買って、何年分も解いて、傾向に合わせた問題で対策して…と、やることがいっぱいです。しかし併願優遇を利用すれば、合格の可能性が高いと初めから分かっていますよね。もちろん試験の前に過去問には目を通した方が良いですが、時間を割いて念入りに対策しなくても大丈夫です。つまり安心して第一志望校に向けた勉強ができます。

 

また、一般入試では都立の結果発表よりも前に入学金の払い込み期限が来ることもありますが、併願優遇制度では都立の合格発表後まで支払いを待ってくれることが多いのもメリットです。

 

併願優遇を利用するデメリットとしては、併願優遇は「都立に落ちたら必ず入学します」という約束のもと受けられる優遇のため、他の私立高校を受けられない可能性の方が高いです。内申点があまり高くはない、でも偏差値でみると学力が高い生徒さんにとっては、内申点が基準となる併願優遇では自分のレベルに合った高校を選ぶことが難しい場合もあります。ただ最近は「私立との併願をOK」とする高校も増えています。事前にしっかり確認し、受験校を決定していきましょう。

併願優遇制度をうまく活用しよう!

第一志望の高校でも、併願の高校でも、まずは「3年間通う」という前提のもと自分で納得のいく学校を選ぶようにしましょう。受験では、選ばれる(合格する)か選ばれない(不合格になる)かにばかり目が行きがちですが、まずは自分で行きたい高校を選ぶ、いや、選んでやるくらいの気持ちがあってもいいと思います。家族や先生にアドバイスをもらいながら、最終的には自分で決められると良いですね。

 

併願優遇は便利なシステムですが、きちんと高校や中学校と摺り合わせをしておく必要があります。また学校によってどのように優遇されるのかも異なりますので、募集要項や個別相談会で確認するようにしてください。みなさんが望む学校へ進学できるよう応援しています!

【この記事を書いた人】
後藤幸奈
【略歴】
個別ena校長を務め、中学受験では都立武蔵・三鷹・富士・立川国際・南多摩中、私立日大二中、明大中野八王子中、高校・大学受験では都立国立・立川・八王子東・国分寺高校、明治大学、法政大学、埼玉県立大学など多くの合格者を輩出。
高校時代は日本とアメリカで過ごし、ダブルディプロマを取得。
英語教育や帰国生入試を中心に幅広く受験や学習情報を発信していきます。

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