今年の大河ドラマでも話題になっている徳川家康。今回はこの人物にスポットを当てながらその前の大河ドラマで出てきた「源頼朝」が武士にとってどれだけ影響を与えたのかについてお話していきます。
【NHK大河ドラマでも話題に!】徳川家康とは
徳川家康はどのような人物だったのか。まずはここを簡単に説明しましょう。徳川家康はご存じの通り、江戸幕府の初代将軍になります。ドラマでも見られるように幼い時は人質に出されたりなど、現代から見るとかなり過酷な時代を生きてきました。
「織田がつき、羽柴がこねし天下餅。座りしままに食うは徳川」
これはかなり皮肉も入っていますが、ここで書かれているように、乱世の中で様々な武将が天下を狙い、最終的には家康が江戸幕府の将軍として天下を治めました。
【NHK大河ドラマでも話題に!】徳川家康と源氏のつながり
この「将軍」という言葉、当たり前に使っていますが、ここでの正確な名称は「征夷大将軍」です。「征夷大将軍」というのは、蝦夷の征討のために設けられた役職ですが、源頼朝が拝命して以降は「武士の棟梁」の名称としても捉えられていきました。
そもそも「武士」ができたのは鎌倉以前。地方の豪族等がまとまっていくなどして、その集団を武士団といい始めました。その中でも強い集団のリーダーが源氏と平氏でした。
昔の日本では今以上に「血筋」というのが重要視されていたため(世襲制などにもあらわれています)、強い集団のリーダーであり、さらに武士のトップになった頼朝の「子孫」であるというのは、強い影響力を持っていました。そのため、遠縁でも源氏や平氏の子孫(むりやり子孫であるとした例もありますが)と名乗れれば、トップに立つにふさわしいとして考えられるわけです。
さて、ここで徳川家康に話を戻すと、徳川家康も強い影響力を持つためにも、自らを源氏の子孫であるとしています。その証拠として、征夷大将軍として任命されるときは「内大臣源朝臣…(省略)」と書かれています。
このように、一見つながりがないように思える人物や出来事でも意外なところでつながっていることが多いのが日本史です。いろいろなつながりを見つけて流れをつかんでいきましょう。
小室
【略歴】
学生時代から個別指導塾で講師として研鑽を積み、現在はena個別牛浜の校長を務める。
大学在学時に中学・高校の社会科の教員免許を取得。
中学受験では都立南多摩中・立川国際中・私立明治大学中野八王子中などの指導実績あり。
高校受験では都立高全般の指導を行う。
これまでの経験を踏まえ、社会科分野を中心に受験に役に立つ情報を発信していきます。