こんにちは。個別教師Campライターの舟田です。
突然ですがみなさん、小学校の国語の授業で「音読」をした経験はありませんか?私の小学校には「音読シート」なるものがあり、毎日どこを音読したのか、正確に読めていたのかを親のサインとともに記録していた記憶があります。今回は、音読の効果について紹介していきます。
音読の効果って?
さて、音読にはどんな効果があると思いますか?
実は音読をすることには、多くのメリットがあるといわれています。音読をするときに、斜め読みはできず、一語一句丁寧に読む必要があるので、文章の内容を暗記したり、理解を深めたりすることに大いに役立ちます。国語の教科書の文章だけでなく、理科や社会の暗記科目の教科書を音読することは、とても効率の良い勉強法です。
英語の文章も音読する?
いいこと尽くしの音読ですが、英語力を高めたいあなたにもおススメです。
英語の文章を音読することは、英語4技能すべての能力のアップにつながるといわれています。4技能というのは、英語を「読む」、「聞く」、「書く」、そして「話す」力のことです。この4つの能力は、英検や高校、大学入試など、様々な英語の試験で問われるだけでなく、実際に英語を使ってコミュニケーションをとりたいときにも、当然なくてはならないものです。
音読で英語力を超アップ!
「読む力」
音読では、一語一句、文字や単語を読み進めることが大切です。
ただ読んでいるだけでは見落としがち、しかし英語を理解するうえで不可欠な冠詞や前置詞まで読み取ることが習慣化されます。これにより、受験で必要な精読の能力が高まり、文法に対する知識や感覚を身につけることができます。
さらに、少し難しい文章を読んでいると、見たことのない単語に出くわすことがあると思います。そのとき、スルーするのではなく、辞書を使って意味を調べることで、豊富な語彙力まで手に入れてしまいましょう。単語帳とにらめっこするより、実際に文章で使われている単語を見たほうが頭に残りやすいです。
「聞く力」
音読をしていると、自分の発した声が嫌でも耳に入ってきますよね。
リスニング問題の音声では、原文を見ることができないので、結局何を言っていたのか確認する術はありませんが、音読をしていると、文字の英文と音声を自動的にリンクさせることができるので、文章単位で英語を聞き取ることができるようになります。
「書く力」
自然な英語を書くのはすごく難しいことです。
教科書で英語を勉強した人が実際に英文を書こうとすると、どうしてもお堅い文章になってしまいます。あるいは、絶妙にニュアンスの違う英文になってしまったりもします。
ネイティブスピーカーから見た日本人が書いた英文は、彼らからしてみれば少し違和感を覚える文章なのです。Google翻訳で外国語を日本語に直すと、意味は何となく伝わるものの「不自然だなあ」と感じた経験があると思います。その不自然さが、我々が書く英文にもあるのです。
これはなぜか。ずばり、皆さんが生きた英語に触れるのが難しいからです。文法的に正しい文章にこだわりすぎてしまうと、意味の伝わりやすさや文章同士のつながりがおざなりになってしまいがちです。しかし、英文を音読していると、自然な英文の構造や表現技法を、おのずと習得することができます。これにより、もっと自然な、流暢な英文を書くことができるようになるでしょう。
「話す力」
日本語は音が限られた数しかないので、皆さん日本人にとって発音するのはとても簡単です。「あ」と書いてあれば「あ」と発音すればよいのです。
英語の発音はそう簡単にはいきません。
例えば、「Apple」と「April」というふたつの単語があります。「りんご」と「4月」という意味の単語です。さあ声に出して読んでみましょう。同じ「A」なのに、読み方が違いましたよね。「Apple」のほうのAは「ア」と読むのに対し、「April」のAは「エイ」と発音したはずです。このように英語では同じ文字でも複数の発音方法があります。
これを手っ取り早く身につけて、発音よく英語を話すようになるには音読が一番です。単語帳の発音記号を見て覚えるには限界があります。複雑な読み方の英単語でも、繰り返し音読をすることで、流暢に読めるようになるはずです。
何を音読する?
ニュース
音読の効果をひたすら述べてきましたが、では何を読めばよいのでしょうか?私のおすすめは英語で書かれたニュースです。分量がそれほど長くない上、幅広いジャンルの語彙を身につけることができます。
インターネットには、英語で書かれたニュースが大量に掲載されています。1日1記事でもよいので、まずは音読を始めてみましょう。
物語文
ニュースは難しそう、面白くない、と思う方も多いと思います。その場合は、物語文でも構いません。ネイティブの小学生向けに書かれた小説は、ユーモアがあり勉強になります。私は昔、「チャーリーとチョコレート工場」を原文で読んでいました。作者のRoald Dahlさんのほかの作品も、比較的読みやすいものが多く、内容はとても面白いです。
まとめ
今回は、「音読の効果」について紹介しました。自分にとって、興味があるもの、読みたい!と思えるものを探して、ぜひ音読をしてみましょう。きっと、英語力は大きく伸びていきます。
舟田
【略歴】
幼少期から公文や様々な個別指導塾・大手予備校に通った経験があり、難関私立大学に合格。大学では経営・経済分野を専攻し、そのかたわら大手個別指導塾で講師として指導。現在は家庭教師Campスタッフとして、家庭教師Campの運営に携わる。自身の中学・大学受験や通塾経験・指導経験を活かし、みなさんに有益な情報を発信します。