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算数が苦手な子どもがいる親御さん必見! 算数克服法

2022.07.26

おすすめ学習法

算数が苦手な子どもがいる親御さん必見! 算数克服法

こんにちは、個別教師Campライターの深川です。今日は算数が苦手なお子さんの、算数克服法を書きます。

算数が苦手な子どもがいる親御さん必見! 算数が苦手な理由

算数が苦手の場合、2つ要因が考えらます。1つ目は算数用語が頭に入っていない、2つ目は、抽象的な理解が苦手、です。

算数が苦手な理由①算数用語

算数用語は普段聞きなれない言葉かもしれませんが、算数の教科書にはいっぱい入っています。

 

そもそも小学校に入学する前に、「大きい」「小さい」「重い」「軽い」「速い」「遅い」「長い」「短い」「早い」「遅い」「広い」「狭い」などなど、身に付けておくべき言葉がたくさんあります。ちょっと横道にそれますが、家族が乳幼児に頻繁に話しかける家庭と、そうではない家庭とでは、成長してからの子どもの語彙力に大きな差がでるそうです。

 

ベビーカーを押しながらでも、「ひまわりは黄色くて大きなお花ね。」とか、「今日は空の雲は速く動いているわね。」などと、赤ちゃんの身の回りで起きていることを、積極的に教えてあげてください。もちろん、義務感ではなく、楽しみながらです。

 

では、小学校1年生の教科書に出てくる算数用語を見てみましょう。「3人におりがみを2まいずつくばります。」です。

 

この中で算数用語にあたるのは、「3人に2まいずつ」です。この文章の意味をきちんと理解している小学生は全体の約67%だそうです。この時点で三分の一の生徒が落ちこぼれていることになります。小学校2年生の教科書に出てくるのは「4この2つぶんはいくつですか。」です。ここで算数用語にあたるのは「4この2つぶん」です。この文章の意味が理解できている生徒は約18%しかいません。たいへんです!

算数が苦手な理由②抽象的理解

続いて、抽象的理解についてご説明します。

 

例えば、小学1年生に足し算を教えるときは、おはじきを使ったり、〇を書いて説明したりします。これは具体的ですし、視覚でとらえることができるので、たいへん分かりやすいです。小学2年生になると、テープ図なるものが登場します。幅があるために、〇を書き込むことができるので、具体物へと落とし込めます。このテープ図の段階が終わり、小学中学年からは線分図が登場します。線分図は抽象的ですから、テープ図を通過点として、線分図への理解をはかることが大切です。

 

また、大人にとっては簡単な時計も子どもは苦手です。時間は目に見えない上に、60進法を理解しなければなりません。うちの子は時計が苦手でというお声はよく耳にします。なんでできないんだろうと、保護者の方は悩んでいらっしゃいますが、抽象的な時計はひっかかると抜け出すのがたいへんなのです。

 

さらに、分数も抽象的です。「4この2つぶん」がわからない生徒に「4この ぶん」などと言って通じるとは思えません。小学生を見ていると、分数より小数を好む子どもが多いです。そして計算して割り切れないから答えが出ないと言う子どももたくさんいます。分数があるでしょ、と言うと、分数は嫌いと答えが返ってきます。

算数が苦手な子どもがいる親御さん必見! 算数克服法

解決策が気になるところです。

算数用語が苦手なお子さんには

算数用語に関しては、お子様がどこでつまずいているのか、間違えた問題をピックアップしてみると良いでしょう。

文章題を解いていて合っているものもあれば、間違えているものもあるという場合には、どこかに算数用語のつまずきがあるはずなので、そこを見つけてクリアにしてあげてください。

抽象的理解が苦手なお子さんには

抽象的なものが苦手、こういったお子さんは、いったん具体物に置き換えて考えるようにするとよいでしょう。

1時間は60分、だからおはじきが60個集まったら1時間だね、などと言って、60個のおはじきを1つの箱(1時間箱)に入れてしまう。そういった箱が2つあれば2時間です。

プールで50分泳いだあと、さらに23分泳ぎました、全部で何時間何分泳ぎましたか、という問題があればおはじきを50個、23個用意して1時間箱に入れていきます。1時間箱には60個までしか入りませんから、入らなかった13個分があまりで1時間13分になります。

 

ちょっと面倒かもしれません。しかし、こうやって具体化する方法をお子さんに教えてあげれば、他の単元でも役に立ちますよ。分数が苦手なお子さんに圧倒的に役立つのがケーキ(ピザでもOK)の絵です。私はよく大きなケーキを1個書きます。そして、それを4人家族で分けて食べるのだけれど、どうやったら良いかなと問いかけをします。そして、小さなケーキに当たったら嫌でしょ、だから、なるべく同じ大きさに切ってほしいんだよねとお願いをします。みんな一生懸命に線を引いてケーキを切ってくれます。線を引き終わった後にはため息が出るくらい集中しています。よく書けたことを褒めながら、この1個のケーキを4つに分けたうちの1つが なんだよと言って、 個分のところに色を塗るのがポイントです。視覚的に理解してもらうのです。

大人が少し手を貸せば、子どもは大きく伸びていきます。算数嫌いを諦めないでください。

【この記事を書いた人】
深川佐知子
【略歴】
指導歴30年以上のベテラン。現在は個別ena校長を務め、大学受験では早稲田大学や東京薬科大学、高校では立川・国分寺・中大附属高校などに合格者を輩出。自身の子供も中学受験を経験し駒場東邦中学に進学後、東京大学に合格した。どの学年で、どんな勉強をしたらよいのか、など、教育者と保護者の視点から情報を発信していきます。

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