こんにちは、個別教師Campライターの後藤です。
楽しかったGWも終わってしまい、次にみなさんに待ち受けているのは「中間テスト(中間考査)」ではないでしょうか? 勉強しないといけない教科も多いと思いますが、本日は「国語」の勉強法について紹介していきます!
定期テストの国語はノー勉でOK?
国語は「漢字以外、どう勉強したらいいかわからない」「日本人だし、勉強しなくてもそこそこ点数が取れる」など、後回しにしてしまいがちな教科です。テスト直前に教科書準拠ワークだけやればいいと思っている人も多いですが、それでは点数は取れません。
地域や担当の先生によって問題形式は異なりますが、総じて言えるのは、記述式の問題が増えていることです。作文・小論文や聞き取り問題など、実力を試すような問題を初見の文章から出す中学校もあります。これは、指導要領の変化や高校受験・大学受験への対応を見据えてのことだと思われます。
だからこそ、授業で習った問題については確実に点数をとっておきたいところ。とにかく教科書の出題範囲である文章を読み込み、内容はもちろん、時代背景や使われている言葉の意味や意図まで読み砕いておくと、テストでは本文を改めて読まなくても、問題を読むだけで答えられるぐらいになれます。
また、漢字は確実に得点できるようにしっかり覚えましょう。定期テストは予め出題される漢字がわかっているはずです。そこを落とさないことはつまり、「ちゃんと対策をしている」と見なされます。先生の心象(通知表の評価)にもつながるかも?!
国語の勉強はなぜ必要?
「国語の勉強なんてしなくても日本語は話せるし、困ってない!」なんて思っていませんか? よく「国語はセンス」とも言われますが、実は国語こそ、しっかり学習し身につけるべき科目です。
例えば、算数や数学のテストでも、「何を問われているのか」が理解できないために正しい計算式が作れず、失点してしまうことがあります。計算が得意でも、正しい式が立てられなければその能力が活かせません。また、英語の和訳をする際に、国語の力がないため上手くいかないことも多々あります。他の教科ができるようになるためにも、国語力の向上は必要不可欠です。
社会で役立つ国語力
目先のテストや受験のことだけを考えてしまいがちですが、そもそも私たちが生活していく上で、日本語を話すことはもちろん、日常的に読んだり、書いたりしますよね。
「正しい言葉を使う」「気持ちを伝える」「わかりやすく書く」これらはつまりコミュニケーション能力です。学習で培った国語力は、成績アップや受験だけではなく、大人になってからの仕事、さらには家族や友人との関係を作る中でも、必ず役に立ちます。就職活動(就活)では自己PRなど、自分のことを採用担当の人に理解してもらう必要がありますし、社会人でもプレゼンテーションや電話・オンラインでの連絡など、読解力や文章作成能力が高くて困ることはありません。
文章読解のコツ
では実際に国語はどうやって勉強していくのが良いのでしょうか? 図書室で本を読めばいいかというと、そうではありません。読書はもちろん大事なことではありますが、文章にも種類があり、それぞれ読み解くコツをお伝えします。
①文学的文章
楽しんで「読む」のと問題文として「読み解く」では、読み方が大きく異なります。「読み解く」ためには、ただ字面を追って読むのではなく、読んでいる内容を理解し、「いつ・どこで・誰が」という、「時間・場所・人物」の情景を頭の中に思い浮かべることが大切です。
イメージするためには、きっかけになる言葉を見つけることです。例えば、「蝉の声」「汗」「ひまわり」などの言葉が文中に出てくれば、共通イメージとして「夏」が思い浮かぶはずです。このように、きっかけとなる言葉を知り、それらに注目して読むことで、さらにイメージが膨らんでいき、物語の重要ポイントが見えてきます。
また、文中に出てくる表現や言葉遣いからも、その登場人物の価値観などをつかむことができます。例えば、「やばい」などの若者言葉からは登場人物が若いことがつかめますし、台詞からその人物が温厚な人なのか、嫌味な人なのか、などイメージを持つことができます。そうしたイメージが、文章全体の人間関係や描きたいことをつかむ糸口になります。
②説明的文章
まず「前後のつながり」を意識し、今読んでいる箇所が何について説明しているのか、前に掲げた意見の根拠を述べているのか、それとも次につなげるための文章なのか、などを理解しながら読み進めることが大切です。つながりを意識して読むと、重要なところとそうでないところがわかり、強弱をつけた読み方ができるようになります。そうすると解くスピードも格段に上がってきます。文章は一気に最後まで読むのではなく、段落ごとにその文章の意図を明確にしてから次へと読み進めることがポイントです。
また、そうすることによって全体の論理構造が分かり、難解な主張に対しても理解しやすくなります。あるいは、具体例などをあげている段落に着目することで、そこから「こういうことを言いたいんだな」と把握することができます。文章に出てきていない具体例を自分で思いつくことができれば、筆者の主張を十二分に理解できていると言えそうですね。
今回は国語や現代文などの定期テスト対策について簡単に書いていきました。実際の定期テストは学校や担当の先生によって大きく異なると思います。しかし、共通して「読解力」「記述力」は非常に重要な力であり、入試においても必要です。今のうちから国語力を高め、受験勉強や今後の生活に役立てていきましょう!
後藤幸奈
【略歴】
個別ena校長を務め、中学受験では都立武蔵・三鷹・富士・立川国際・南多摩中、私立日大二中、明大中野八王子中、高校・大学受験では都立国立・立川・八王子東・国分寺高校、明治大学、法政大学、埼玉県立大学など多くの合格者を輩出。
高校時代は日本とアメリカで過ごし、ダブルディプロマを取得。
英語教育や帰国生入試を中心に幅広く受験や学習情報を発信していきます。