こんにちは、個別教師Campライターの後藤です。今回は個別教師Campで新たにスタートする講座、その名も「探究Camp」について紹介します!
教員主導から生徒主導へ
教育改革が進む中で、アクティブラーニングという言葉を耳にする機会も多いのではないでしょうか? アクティブラーニングは、これまで多かった教師が教壇に立ち、生徒に一方通行で語りかけ、重要なことを板書する、そして授業を受けている生徒は先生の話を聞き、先生の質問に答え、板書をノートに写す…といった一方通行の講義形式授業ではなく、生徒が能動的に考え、学習する教育法のことです。
アクティブラーニングを通して生徒は主体性を持って学習する力や、グループワークやディスカッションなどの社会的能力、さらには解決すべき課題を発見し、その解決へのアプローチ方法を身につけることなどが期待されています。
PBL型学習
アクティブラーニングには、いくつかの技法があります。そのひとつがPBL(Program-based-Learning)という学習方法です。具体的な進め方は以下の通りです。
①課題を提示する
②実現可能な解決方法を、論理的に考える
③グループ内でアイディアを出しあい、必要な調査や資料を洗い出す
④各自が自主的に学習する
⑤学習した知識を課題解決に活かす
⑥学習内容を発表する
SBL型学習との違い
従来の教員が教科書に沿って授業を進めていく学習スタイルはSBL(Subject-based Learning)と呼ばれます。PBLとの大きな違いは、学習の順序です。
SBLの場合、ある物事について一般的な知識を学習します。原理や構造、使用方法など一通りの基本知識を身に付けてから、最後にそれを実践に生かすにはどうしたら良いかという課題が出されます。
PBLの場合は、まず課題が与えられます。その課題をクリアするためには、どんな知識が必要か、その知識を得るためにはどんなことを学ぶべきかを生徒が自ら考え、与えられた課題をクリアするために各方面からアプローチします。模範解答がある課題もあれば、実社会に存在する未知の課題もあり、本質的な課題解決能力を養うことが可能となります。
探究型学習
探究型学習とは、自分で問題を見つけ、それを解決にまでつなげていける発想や能力を育成していく学習方法です。教師が立てた問いに対し生徒たちが正解を探すのではなく、自分自身で問いを立て、その答えを出したいという「探究心」を大切にしていきます。探究型学習では、日常生活や社会に目を向けて学生が自ら課題を設定することから始まります。課題を設定した後は、課題解決のために役立つような情報を収集して整理・分析し、それらをまとめて表現することが求められます。この過程を通じて自らの考えや課題が新たに更新されて、また新たな探究の過程につながります。
PBL型学習よりもさらに主体性が求められる
PBL型学習との違いとしては、探究型学習は解決しようとする問題の設定が学生自身によって行われる点が挙げられます。PBL型学習では、教師側から実生活で直面するような「今」身の回りで起こっている身近な問題が提示されることが多いですが、探究型学習では、その問題もより未来志向の社会的な課題解決であることが多いのも特徴です。さらに、学習が行われる場所や時間の点で見ると、教室内にとどまらず図書館や地域、実践現場など、広い範囲で学習が行われることが多く、学校では長期間の学習となることが多いことも特徴と言えます。
さて、昨今の教育改革でどのようなことを目標に、学習がどのように変わっていくかお分かりいただけたでしょうか?私たちは今、不確実性が高く、未来を見通すことが難しい時代に生きています。これから何が起こるかわからない、予測不能な出来事に対応できる力を身につけなければ未来が危うい世界とも言えるでしょう。 探究型学習を通じて、今回のコロナ禍やウクライナ危機などのような、経験したことのない事態が起こっても、自分には何ができるのかを論理的、科学的に考え、実践できる力を養いましょう。個別教師Campでは、探究型学習への第一歩として、低学年に向けた講座をご用意いたしました!
個別教師Campの「探究Camp」
課題を発見し、その答えを探究するということは、まだまだ知識を吸収している途中の小学生にとっては非常に難しいことです。突然「疑問に思ったことについて調べてみよう!」と言われても、ほとんどのお子さんが戸惑ってしまいます。そこで探究Campでは、お子さんが興味を持てそうなカテゴリをあらかじめご用意しました。気になるカテゴリについて、担当教師がお子さんの「もっと知りたい」を引き出します。まだ何が好きかわからない、なかなか興味が持てるテーマが見つからないというお子さんは、11月より土曜日に開催予定の「学びのタネさがし」でテーマを考えていきましょう。もちろん、探究Campでご用意しているテーマ以外にやりたいテーマをもっているお子さんもご参加いただけます。テーマの決め方から調査・分析の方法、まとめ方まで、探究Campがサポートいたします。
プログラムの流れ
個別教師Camp「探究Camp」の実際の流れは以下の通りです。
1週目 課題発見
まずは教師や同じ授業を受講している仲間たちと対話することで、テーマへの理解を深め探究する課題を見つけていきます。
2週目 整理・分析
1週目の内容と宿題を通じて集めた情報を整理し、自分なりに納得できる答えに向けて分析していきましょう。
3週目 まとめ・表現
これまでに分析・学習してきたことを他の人達に伝えるために、わかりやすいまとめ方・プレゼンテーション方法を考えていきます。
4週目 発表
実際に教師や仲間たちに発表を行い、一つのテーマの学習を完成させます。
11月からは8つのテーマで本格始動!
11月からは8つのテーマ・先生が本格始動いたします! 月途中から受講したい方は、前週までの内容についてマンツーマン指導にてキャッチアップし、問題なくご受講いただけます。11月のテーマは「算数」「ことば」「メディア」「宇宙」「SDGs」「実験」「生物」「偉人」「学びのタネ探し」となります。それぞれ曜日やお時間も異なりますので、詳しくは「探究Camp」詳細ページをご覧ください。
自ら課題を発見し、解決できる人へ
なかなか一人では取り組みにくい探究型学習をオンラインで自宅から手軽に始められます。オンライン個別指導の個別教師Campで探究型学習への第一歩を踏み出しましょう!
▼個別教師Campの少人数探究型学習「探究Camp」の詳細ページはこちら!▼
後藤幸奈
【略歴】
個別ena校長を務め、中学受験では都立武蔵・三鷹・富士・立川国際・南多摩中、私立日大二中、明大中野八王子中、高校・大学受験では都立国立・立川・八王子東・国分寺高校、明治大学、法政大学、埼玉県立大学など多くの合格者を輩出。
高校時代は日本とアメリカで過ごし、ダブルディプロマを取得。
英語教育や帰国生入試を中心に幅広く受験や学習情報を発信していきます。